Trend Micro Security

TSPY_FAREIT.LQ

2014年1月20日
 解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

PWS:Win32/Fareit(Microsoft), Trojan-PWS.Win32.Fareit(Ikarus), Win32/PSW.Fareit.A trojan(Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 135,680 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年3月14日
ペイロード ファイルのダウンロード, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\WinRAR
HWID = {random value}

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://ftp.{BLOCKED}ove.com/J2Vbs.exe
  • http://marly.{BLOCKED}negroup.com/JKt.exe
  • http://www.{BLOCKED}es. om/dGmF.exe

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random digit}.exe - TSPY_ZBOT.RIK

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、コンピュータ内に以下のFTPクライアントまたはファイルマネージャのアカウント情報が保存されている場合、これらのアカウント情報を収集します。

  • FarManager
  • Ghisler
  • WS_FTP
  • GlobalSCAPE CuteFTP 6 Home
  • GlobalSCAPE CuteFTP 6 Professional
  • GlobalSCAPE CuteFTP 7 Home
  • GlobalSCAPE CuteFTP 7 Professional
  • GlobalSCAPE CuteFTP 8 Home
  • GlobalSCAPE CuteFTP 8 Professional
  • GlobalSCAPE CuteFTP
  • GlobalSCAPE CuteFTP Pro
  • GlobalSCAPE CuteFTP Lite
  • FlashFXP
  • FileZilla
  • FTP Navigator
  • FTP Commander
  • BulletProof FTP
  • SmartFTP
  • TurboFTP
  • FFFTP
  • FTPWare
  • FTP Explorer
  • UltraFXP
  • SecureFX
  • UltraFXP
  • FTPRush
  • WebSitePublisher
  • BitKinex
  • ExpanDrive
  • ClassicFTP
  • Fling FTP
  • Directory Opus
  • CoffeeCup Software
  • LeapWare
  • WinSCP
  • 32BitFtp
  • NetDrive
  • WebDrive
  • AceBIT
  • FTPVoyager
  • RhinoSoft
  • LeechFTP
  • Odin Secure FTP Expert
  • WinFTP
  • FTPGetter
  • ALFTP
  • DeluxeFTP
  • Staff-FTP
  • AceFTP
  • FreshFTP
  • BlazeFtp
  • EasyFTP
  • NetSarang
  • FTPNow
  • LinasFTP
  • PuTTY
  • NppFTP
  • FTPShell
  • MAS-Soft FTPInfo
  • NexusFile
  • My FTP
  • NovaFTP
  • Robo-FTP 3.7
  • Cyberduck

スパイウェアは、上述のFTPクライアントおよびファイルマネージャのいずれかから、以下のアカウント情報を収集します。

  • Password
  • User ID
  • Server Type
  • Server Name
  • Port Number
  • Directory List

スパイウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Windows Live Mail
  • Windows Mail
  • Pocomail
  • IncrediMail
  • BatMail
  • Outlook
  • ThunderBird

スパイウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Opera
  • Mozilla Firefox
  • SeaMonkey
  • Flock
  • Google Chrome
  • Chromium
  • ChromePlus
  • Bromium
  • Nichrome
  • Comodo
  • RockMelt
  • K-Meleon
  • Epic Browser
  • FastStone Browser

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}t.net:8080/ponyb/gate.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.180.139:8080/ponyb/gate.php
  • http://{BLOCKED}c.fm:8080/ponyb/gate.php
  • http://{BLOCKED}pioneers.at:8080/ponyb/gate.php

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.facebook.com
  • http://www.bing.com
  • http://www.google.com

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.790.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年3月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.791.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年3月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TSPY_FAREIT.LQ」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\WinRAR
    • HWID = {random value}

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_FAREIT.LQ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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