Trend Micro Security

TSPY_DYRE.YYRK

2014年12月21日
 解析者: Adrian Cofreros   

 別名:

PWS:Win32/Dyzap.J(Microsoft),Win32/Battdil.I(NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、リモートサイトから他の不正プログラムにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 388,608 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年12月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、リモートサイトから以下の不正プログラムによりダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_UPATRE.YYRK

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Windows%\{random file name}.exe (for Windows XP and lower)
  • %AppDataLocal%\{random file name}.exe (for Vista and higher)

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\config\systemprofile\Application Data\f5e83w4ef.dat (for Windows XP and lower) -contains configuration
  • %AppDataLocal%\f5e83w4ef.dat (for Vista and higher) -contains configuration

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 5efw48e8re54

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\googleupdate
ImagePath = "%Windows%\{random file name}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\googleupdate
DisplayName = "Google Update Service"

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
(Default) = "%AppDataLocal%\{random file name}.exe " (for Vista and higher)

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\googleupdate(for Windows XP and lower)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • Public IP Address
  • OS Version
  • User Name
  • OS platform
  • Installed programs

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • google.com
  • microsoft.com

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://icanhazip.com

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.214.154:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.214.154:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.224.75:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.103.85:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.214.158:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.214.158:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.194.83:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.194.83:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.245.223:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.245.223:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.223.101:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.231.222:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.231.222:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.14.101:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.14.101:4443

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TSPY_DYRE.YYRK」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。 (註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • TROJ_UPATRE.YYRK

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • googleupdate

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • (Default) = "%AppDataLocal%\{random file name}.exe " (for Vista and higher)

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\config\systemprofile\Application Data\f5e83w4ef.dat
  • %AppDataLocal%\f5e83w4ef.dat

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_DYRE.YYRK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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