Trend Micro Security

TSPY_DYRE.B

2015年8月29日
 解析者: Sammy Chua   

 別名:

Spyware.Dyre (Malwarebytes); Win32/Battdil.AO (ESET-NOD32); Trojan.Dyre.582 (DrWeb)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。


  詳細

ファイルサイズ 585,728 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年8月24日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\{random filename 1}.exe (for Windows Vista and above)
  • %Windows%\{random filename 1}.exe (for Windows XP and below)

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\config\systemprofile\Application Data\{random filename 2} (for Windows XP and below)
  • %AppDataLocal%\{random filename 2} (for Windows Vista and above)

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.116.240:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.49.163:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.247.133:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.21.168:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.22.227:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.75.159:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.169.172:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.122.42:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.145.111:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.145.121:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.214.50:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.19.156:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.88.78:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.196.26:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.199.11:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.214.12:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.97.238:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.54.6:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.55.101:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.12.19:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.15.194:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.67.128:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.203.9:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.243.172:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.249.171:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.173.18:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.100.179:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.85.128:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.51.81:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.53.233:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.94.197:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.195.53:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.145.138:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.50.85:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.191.206:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.204.74:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.2.228:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.17.76:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.39.126:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.224.143:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.194.108:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.4.90:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.106.26:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.115.117:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.19.13:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.224.118:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.186.146:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.231.42:4443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.44.38:4443


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_DYRE.B」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

マルウェアが追加したスケジュールタスクを削除します。

[ 詳細 ]

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%System%\config\systemprofile\Application Data\{random filename 2} (for Windows XP and below)
%AppDataLocal%\{random filename 2} (for Windows Vista and above)

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_DYRE.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_DYRE.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください