Trend Micro Security

TSPY_DARKTEQUILA.A

2018年9月3日
 解析者: Carl Maverick Pascual   
 更新者 : Noel Anthony Llimos

 別名:

Trojan.Win32.DarkTequila.d (Kaspersky); Gen:Variant.Razy.15036 (Bitdefender)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、ネットワーク共有フォルダを介して感染活動をします。その際、利用可能なネットワーク共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 877,568 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年8月21日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\Installer\{GUID}\{Random 1 Character}Ico ← Contains the encrypted stolen information
  • %Windows%\csrss.dll

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

スパイウェアは、感染コンピュータ上のメモリに以下のプロセスを確認すると、自身を終了します。

  • BufferZone
  • GeSWall
  • OllyDbg
  • Process Explorer
  • Process Monitor
  • SafeSpace
  • Sandboxie
  • WinDbg
  • WinPcap

自動実行方法

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem\Parameters
ServiceDll = %Windows%\csrss.dll

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\­SYSTEM\­ControlSet%current%\
­Services\­Tcpip\­Parameters
EnableBpc = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\­SYSTEM\­ControlSet%lastknowngood%\
­Services\­Tcpip\­Parameters
EnableBpc = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
DisplayName = Windows Client Server Runtime Subsystem

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
ImagePath = %SystemRoot%\system32\svchost.exe -k Wcsrss

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
ObjectName = LocalSystem

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
Start = 2

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
Type = 16

感染活動

スパイウェアは、ネットワーク共有フォルダを介して感染活動をします。その際、利用可能なネットワーク共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

バックドア活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://6{BLOCKED9.144/
  • https://46.1{BLOCKED}.12/we{BLOCKED}ite/
  • https://17{BLOCKED}.34/
  • https://75.1{BLOCKED}.251/

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • {Available Removable Drive}\­autorun.inf ← Contains the path to the malware executable
  • {Available Removable Drive}\­autorun.exe ← Contains the path to the malware executable

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • OS Version
  • IP Address
  • CPU ID
  • Username
  • Computer Name

スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://update.microsoft.com
  • http://facebook.com
  • http://mail.yahoo.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.456.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年8月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.457.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年8月22日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\­SYSTEM\­ControlSet%current%\Services\­Tcpip\­Parameters
    • EnableBpc = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\­SYSTEM\­ControlSet%lastknowngood%\Services\­Tcpip\­Parameters
    • EnableBpc = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
    • DisplayName = Windows Client Server Runtime Subsystem
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
    • ImagePath = %SystemRoot%\system32\svchost.exe -k Wcsrss
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
    • ObjectName = LocalSystem
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
    • Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem
    • Type = 16

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\services\WindowsClientServerRunTimeSubsystem\Parameters
    • ServiceDll = %Windows%\csrss.dll

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\Installer\{GUID}\{Random 1 Character}Ico ← Contains the encrypted stolen information
  • %Windows%\csrss.dll

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_DARKTEQUILA.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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