Trend Micro Security

TSPY_BEBLOH.YYZ

2017年1月16日
 解析者: Janus Agcaoili   

 別名:

Troj/Shiotob-AJ (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, Eメールを介したスパム活動

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 151,552 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年4月5日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによる以下のスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random string}.exe
    (Note: Creation of this copy is triggered when the affected system is shutting down)

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\Uz{hex values}

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{copy's filename} = "%Application Data%\{copy's filename}.lnk"
(Note: Creation of this registry entry is triggered when the affected system is shutting down)

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Ext\
Settings\{GUID}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
(Default) = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Ext\
Settings\{GUID}
Flags = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Ext\
Settings\{GUID}
Version = "*"

感染活動

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

作成活動

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{copy's filename}.lnk <- points to the copy
    (Note: Creation of this file is triggered when the affected system is shutting down, appends parameter "-autorun" to executed copy)

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • {BLOCKED}ira.com/set/?tver={value}&vcmd={value}&cc={value}&hh={Hex Value}&ipcnf={Ip address}+&sckport={value}&pros={value}&via={value}&keret={value};&email={email address}

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • www.google.com

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}ira.com
  • https://{BLOCKED}ira.com
  • {Random Generated Domain}.com
  • {Random Generated Domain}.net

スパイウェア は、以下の動作を実行します。

  • マルウェアはC&Cサーバから受信した環境設定ファイルにより、銀行および金融機関のWebサイトを監視します 。
  • 自身の更新
  • スパイウェアは、自身が仮想環境下で実行されていることを確認した場合、不正活動を続行しません。
  • スパイウェアは、Google Chrome および Mozilla Firefoxのキャッシュが保存されたファイルを削除します。
  • スパイウェアは、ユーザのオンライン活動を監視し、ユーザ名やパスワードなどの個人情報 を窃取します。
    • iexplore.exe
    • explorer.exe
    • myie.exe
    • firefox.exe
    • ftpte.exe
    • coreftp.exe
    • filezilla.exe
    • TOTALCMD.EXE
    • cftp.exe
    • FTPVoyager.exe
    • SmartFTP.exe
    • WinSCP.exe
    • chrome.exe
    • opera.exe
    • chrome.dll
    • thebat.exe
    • msimn.exe
    • nsp4.dll
    • nss3.dll
    • Outlook.exe
  • スパイウェアは、自身がデバックされていることを確認した場合、不正活動を続行しません。

    スパイウェアは、以下の情報を収集し、自身のサーバに報告します。

    • Windowsアドレス帳ファイル(拡張子WAB)内のEメールアドレス
    • ユーザの認証情報(FTP、ブラウザ、 Eメール)
    • コンピュータ名
    • オペレーティング・システム(OS)の情報(バージョン、製品ID, 製品名, インストール日)
    • Internet Explorer(IE)のファイルバージョン
    • ボリュームシリアル番号
    • ネットワーク環境(IPアドレス、ソケット、ポート)
    • キーボードの配置

    マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

    マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.800
    初回 VSAPI パターンバージョン 12.448.02
    初回 VSAPI パターンリリース日 2016年4月10日
    VSAPI OPR パターンバージョン 12.449.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2016年4月11日

    手順 1

    Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 2

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 3

    Windowsをセーフモードで再起動します。

    [ 詳細 ]

    手順 4

    このレジストリキーを削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software
      • {random key}
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Ext\Settings
      • {GUID}

    手順 5

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
      • {copy's filename} = "%Application Data%\{copy's filename}.lnk"

    手順 6

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %Application Data%\{copy's filename}.lnk
  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
      • %Application Data%\{copy's filename}.lnk
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
      • %Application Data%\{copy's filename}.lnk
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 7

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_BEBLOH.YYZ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 8

    Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

    [ 詳細 ]


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