Trend Micro Security

TSPY_BANKER.MTX

2010年1月12日
 解析者: adel   

 プラットフォーム:

Windows 98, ME, NT, 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、正規のファイルに類似したファイル名を利用して正規のファイルを装います。

スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。 スパイウェアは、特定の銀行および金融機関のWebサイトで利用されるユーザ名やパスワードなどの個人情報を収集します。


  詳細

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Windows%\reg_0001.txt

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

スパイウェアは、正規のファイルに類似したファイル名を利用して正規のファイルを装います。

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Winodws\CurrentVersion\Run
{spyware name} = {Spyware path and file name}

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}bcomunicaobr.com/system/configs.txt
  • http://www.{BLOCKED}gbijoux.com.br/includes/languages/portugues/modules/payment/configs.txt
  • http://www.{BLOCKED}cleodecidadania.org/chat/configs.txt

情報漏えい

スパイウェアは、感染したコンピュータ上でInternet Explorer(IE)の使用状況を監視します。スパイウェアは、特にIEのアドレスバーまたはタイトルバー情報を監視しますが、ユーザが銀行関連Webサイトを閲覧しそのサイトのアドレスバーまたはタイトルバーに以下の文字列が含まれていた場合、正規Webサイトを装った偽のログインページを作成します。

  • http://www.banrisul.com.br/
  • http://www.bradesco.com.br/
  • http://www.bradescopessoajuridica.com.br/
  • https://bradesconetempresa.com.br/ne/neFrameMaster.asp?CONTROLE=
  • https://bradesconetempresa.com.br/scripts/office.dll/
  • DISPOSITIVO2/VERIFICADISPOSITIVO
  • https://netbanking2.banespa.com.br/default.asp?txtAgencia=
  • https://www.santandernet.com.br/default.asp?txtAgencia=
  • https://www2.bancobrasil.com.br/aapf/login.jsp?aapf.IDH=sim
  • https://wwwss.bradesco.com.br/scripts/ib2k1.dll/LOGIN?AGN=

偽のログインページは、正規のログインページに重なり、Internet Explorer(IE)ウィンドウの一部であるように装います。偽のログインページは、正規のWebサイトにおいて決まった位置に表示されます。これにより、ユーザはアカウントに関連する個人情報を入力してしまう可能性があります。また、誤って偽ログインページにユーザ名やパスワードを入力した場合、キー入力操作情報が記録されます。

スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。

スパイウェアは、以下の銀行もしくは金融機関で利用される個人情報を収集します。

  • Portal Internet Banrisul
  • Bradesco
  • Banco Bradesco S/A
  • Internet Banking
  • Santander
  • Banco Brasil

情報収集

スパイウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %Windows%\reg_0001.txt

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}bcomunicaobr.com/working/marcosloko.php
  • http://{BLOCKED}bcomunicaobr.com/phps/procopspro.php

ハッシュ値情報

スパイウェアは、以下のMD5ハッシュ値を含んでいます。

  • 91ec34401c82643c9abf31a0ad453e19

スパイウェアは、以下のSHA1ハッシュ値を含んでいます

  • 21c3c4040500e95a051c249c91c2d79964f6cf45


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 6.807.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年1月27日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Winodws\CurrentVersion\Run
    • {Spyware name} = {Spyware path and file name}

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\reg_0001.txt

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_BANKER.MTX」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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