Trend Micro Security

TSPY_BANKER.EUIQ

2012年10月9日
 解析者: Roland Marco Dela Paz   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 306,598 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年4月26日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.196.130

自動実行方法

マルウェアは、<Common Startup>フォルダ内に以下のように自身のコピーを作成します。これにより、Windows起動時に自身のコピーの自動実行が可能となります。

  • gb_bf.exe

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = "0"

情報漏えい

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.196.130/bfs/update.dat

環境設定ファイルは、以下の情報を含んでいます。

  • Title strings of target banks
  • IP address or website address to where this spyware redirects the user

その他

マルウェアは、以下のHTTPリクエストを発行し、自身のコマンド&コントロール(C&C)サーバに感染を報告します。

http://<省略>.<省略>.228.178/painel/?add=1&inf=Browser Executando <オペレーティングシステム(OS)>

マルウェアは、Webブラウザのアドレスバーやタイトルバーを利用して、感染コンピュータのWebサイトの閲覧活動を監視します。マルウェアは、Webブラウザをフィッシングサイトへリダイレクトします。リダイレクトは、ユーザが閲覧している銀行のWebサイトのアドレスバーまたはタイトルバー内の文字列が、マルウェアの環境設定ファイル内で宣言されている文字列と一致する場合に行われます。

この環境設定ファイルの内容は変化します。情報公開日現在、マルウェアは、以下の銀行関連の文字列と個別のIPアドレスを含んでいます。

String: www.sicredi.com.br
Redirect site: http://<省略>.<省略>.243.130
String: Banco Ita - Feito Para Voc
Redirect site: http://<省略>.<省略>.243.131
String: Caixa Econ - mica Federal
Redirect site: http://<省略>.<省略>.243.132
String: Banco Santander Brasil | Pessoa Jur dica | Atendimento empresarial, empresas
Redirect site: http://<省略>.<省略>.243.133

環境設定ファイルは、以下の情報を含んでいます。

  • ユーザをリダイレクトする先のIPアドレスまたはWebサイトのアドレス
  • 標的とする銀行のタイトルの文字列


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TSPY_BANKER.EUIQ」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = "0"

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_BANKER.EUIQ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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