Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.NUMANDO.MSIDLDT

2020年4月14日
 解析者: Clive Fuentebella   

 別名:

W32/Banbra.L (FORTINET); Win32/Spy.Numando.L (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、感染コンピュータから特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 17,086,976 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2020年4月14日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システム情報の収集

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Malware file path}\music.mp3
  • {Malware file path}\{Computer name}.pdf (contains the malware's latest path)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {Malware file path}\{Random 8 characters from A-Z}.exe

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • "{Default browser file path}" https://{BLOCKED}o.bo/2ULIS4F

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Malware name}.exe = {Malware file path and name}.exe

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\{Random 8 characters from A-Z}.vbs

(註:%User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows 2003(32-bit)、XP、2000(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8、 8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを改変します。

  • %AppDataLocal%\Google\Chrome\User Data\Local State
  • %Application Data%\Mozilla\Firefox\Profiles\{Default profile}\prefs.js

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • {Malware file path}\{Computer name}.pdf

プロセスの終了

スパイウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • chrome.exe
  • firefox.exe

情報漏えい

スパイウェアは、感染コンピュータから以下の情報を収集します。

  • Operating system
  • Credentials from the following internet banking sites:
    • Banco de Brasil
    • Auto Atendimento Banco de Brasil
    • Caixa Internet Banking
    • Itaú Banking
    • Any site with text "Internet banking"

その他

スパイウェアは、以下を実行します。

  • It receives data from the folliowing websites:
    • https://docs.google.com/document/d/e/{BLOCKED}1vS_sV6OefdyzXWtL0LwZcspJIf6HvJ12v1MKAZQU33-neFhz2sTa22nrgtKrkw9XSqj4gcjyb92kgif/pub


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.804.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年4月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.805.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年4月15日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034

手順 2

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Malware name}.exe = {Malware file path and name}.exe

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Malware file path}\{Random 8 characters from A-Z}.exe
  • {Malware file path}\music.mp3
  • {Malware file path}\{Computer name}.pdf
  • %User Startup%\{Random 8 characters from A-Z}.vbs

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.NUMANDO.MSIDLDT 」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • %AppDataLocal%\Google\Chrome\User Data\Local State
  • %Application Data%\Mozilla\Firefox\Profiles\{Default profile}\prefs.js


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