Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.NOON.TIOIBEDF

2019年8月13日
 解析者: Jay Garcia   

 別名:

Trojan-Spy.Win32.Noon.akdz(KASPERSKY); Win32:CrypterX-gen [Trj](Avast);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 671,744 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年8月7日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\{random name 1}\{random name 2}.exe
  • %User Temp%\{random name 1}\{random name 2}.exe

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware filepath}\{Malware filename}

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\{random name 1}
  • %User Temp%\{random name 1}
  • %Application Data%\{random name 1}

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • explorer.exe

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • {Malware filepath}\{Malware filename} (The process added by the malware)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Keystrokes
  • User's SID
  • Operating system version
  • Operating system architecture
  • Username
  • Clipboard content

スパイウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Microsoft Outlook
  • Mozilla Thunderbird

スパイウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Google Chrome
  • Internet Explorer
  • Firefox
  • Opera

情報収集

スパイウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}log.ini – Keystrokes
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logrg.ini - Google passwords
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logim.jpeg - Screenshot
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logrv.ini - Windows Vault passwords
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logri.ini - Internet Explorer passwords
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logrf.ini - Firefox passwords
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logrt.ini - Thunderbird passwords
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logrc.ini - Outlook passwords
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logcl.ini - Clipboard content
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}logro.ini - Opera passwords

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://www.{BLOCKED}wling.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}-one.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}aylodge.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}tureupdate.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}t.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}westtradingco.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}spital.wtf/o55/
  • http://www.{BLOCKED}s.agency/o55/
  • http://www.{BLOCKED}fly.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}wealthgroup.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}h.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}52.com/o55/
  • http://www.{BLOCKED}l.com/o55/

その他

スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

スパイウェアは、以下を実行します。

  • スパイウェアは、explorer.exeにスレッドを挿入するためにコードを作成し以下のプロセスに挿入します。
    • svchost.exe
    • msiexec.exe
    • wuauclt.exe
    • lsass.exe
    • wlanext.exe
    • msg.exe
    • lsm.exe
    • dwm.exe
    • help.exe
    • chkdsk.exe
    • cmmon32.exe
    • nbtstat.exe
    • spoolsv.exe
    • rdpclip.exe
    • control.exe
    • taskhost.exe
    • rundll32.exe
    • systray.exe
    • audiodg.exe
    • wininit.exe
    • services.exe
    • autochk.exe
    • autoconv.exe
    • autofmt.exe
    • cmstp.exe
    • colorcpl.exe
    • cscript.exe
    • explorer.exe
    • WWAHost.exe
    • ipconfig.exe
    • msdt.exe
    • mstsc.exe
    • NAPSTAT.EXE
    • netsh.exe
    • NETSTAT.EXE
    • reserver.exe
    • wscript.exe
    • wuapp.exe
    • cmd.exe

<補足>
インストール

スパイウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\{ランダムな名前 1}\{ランダムな名前 2}.exe
  • %User Temp%\{ランダムな名前 1}\{ランダムな名前 2}.exe

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {マルウェアのファイルパス}\{マルウェアのファイル名}

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\{ランダムな名前 1}
  • %User Temp%\{ランダムな名前 1}
  • %Application Data%\{ランダムな名前 1}

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • {マルウェアのファイルパス}\{マルウェアのファイル名} (マルウェアにより追加されたプロセス)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • キー入力操作情報
  • ユーザのSID
  • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
  • OSアーキテクチャ
  • ユーザ名
  • クリップボードの内容

情報収集

スパイウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}log.ini – キー入力操作情報
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logrg.ini - Google のパスワード
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logim.jpeg - スクリーンショット
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logrv.ini - Windows Vault のパスワード
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logri.ini - Internet Explorer のパスワード
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logrf.ini - Firefox のパスワード
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logrt.ini - Thunderbird のパスワード
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logrc.ini - Outlook のパスワード
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logcl.ini - クリップボードの内容
  • %Application Data%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}logro.ini - Opera のパスワード


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.284.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年8月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.285.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年8月8日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Program Files%\{random name 1}
  • %User Temp%\{random name 1}
  • %Application Data%\{random name 1}

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.NOON.TIOIBEDF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.NOON.TIOIBEDF」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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