Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.LOKI.JKPA

2019年7月5日
 解析者: Arvin Roi Macaraeg   

 別名:

Trojan:Win32/Wacatac.B!ml(Microsoft); W32/Injector.EGIT!tr(Fortinet); Win32/GenKryptik.DMCC(ESET-NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動, 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。


  詳細

ファイルサイズ 591,360 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年7月3日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}\{substring from hash of machine GUID}.lck - used for resource locking
  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}\{substring from hash of machine GUID}.hdb - hash database of stolen information

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}\{substring from hash of machine GUID}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {Hash of Machine GUID}

感染活動

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • User name
  • Computer name
  • Machine GUID

スパイウェアは、コンピュータ内に以下のFTPクライアントまたはファイルマネージャのアカウント情報が保存されている場合、これらのアカウント情報を収集します。

  • 32BitFtp
  • ALFTP
  • BitKinex
  • Bitvise SSH
  • BlazeFtp
  • ClassicFTP
  • Cyberduck
  • EasyFTP
  • ExpanDrive
  • Far
  • Far2
  • Far Manager
  • FileZilla
  • FlashFXP
  • Fling
  • FreshFTP
  • FTPBox
  • FTPGetter
  • FTPInfo
  • FTP Navigator
  • FTP Now
  • FTPShell
  • fullsync
  • DeluxeFTP
  • GoFTP
  • JaSFtp
  • AbleFTP
  • Automize
  • LinasFTP
  • MyFTP
  • NetDrive
  • NetDrive2
  • Fastream NETFile
  • NexusFile
  • NovaFTP
  • Notepad++ NppFTP
  • Odin Secure FTP Expert
  • PuTTY
  • KiTTY
  • SecureFX
  • SftpNetDrive
  • sherrod FTP
  • SmartFTP
  • Staff-FTP
  • Steed
  • SuperPutty
  • Syncovery
  • Total Commander
  • UltraFXP
  • WinFtp Client
  • FSProtocol
  • WinSCP
  • WS_FTP
  • Ipswitch
  • Xftp

スパイウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Thunderbird
  • Postbox
  • FossaMail
  • Foxmail
  • IncrediMail
  • Outlook

スパイウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • ChromePlus
  • Comodo Dragon
  • Chrome
  • Nichrome
  • Rockmelt
  • Spark
  • Chromium
  • Titan Browser
  • Torch
  • YandexBrowser
  • Epic Privacy Browser
  • CocCoc
  • Vivaldi
  • Chromodo
  • Superbird
  • Coowon
  • Mustang Browser
  • 360Browser
  • Citrio
  • Chrome SxS
  • Orbitum
  • Iridium
  • Opera
  • ChromiumViewer
  • Internet Explorer
  • Firefox
  • SeaMonkey
  • Flock Browser
  • K-Meleon
  • IceDragon
  • BlackHawk
  • Cyberfox
  • Pale Moon
  • Lunascape6
  • Waterfox
  • QtWeb
  • QupZilla
  • Safari

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}stipoloriusty.tk/fre.php

その他

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

<補足>
インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}.lck - リソースのロックに使用される
  • %Application Data%\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}.hdb - 窃取した情報のハッシュベース

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}.exe

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{コンピュータGUIDのハッシュの部分文字列}

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {コンピュータGUIDのハッシュ}

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • ユーザ名
  • コンピュータ名
  • コンピュータGUID


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.214.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年7月4日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.215.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年7月5日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TrojanSpy.Win32.LOKI.JKPA」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}\{substring from hash of machine GUID}.lck
  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}\{substring from hash of machine GUID}.hdb
  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}\{substring from hash of machine GUID}.exe

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{substring from hash of machine GUID}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.LOKI.JKPA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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