Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.GOOTKIT.AL

2023年7月20日
 解析者: Carlos Villegas Madrid   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 253,952 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2023年5月25日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの暗号化, 情報収集, システム情報の収集, システムのレジストリの変更, ファイルのダウンロード, ファイルの作成

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Malware Path}\{7 Random Numbers}.bat
  • {Malware Path}\{Malware File Name}.inf

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\mstsc.exe "{Malware Path}\{Malware File Name}.exe" → injects itself on a legitimate executable to avoid detection
  • {Malware Path}\{7 Random Numbers}.bat → used to delete itself
  • cmd /c ""{Malware Path}{7 Random Numbers}.bat" "{Malware Path}\{Malware File Name}.exe""
  • attrib -r -s -h "{Malware Path}\{Malware File Name}.exe"

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • ServiceEntryPointThread

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • mstsc.exe → injects itself to avoid detection
  • svchost.exe → injects the downloaded payload if downloads succeed

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
Count = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
Path1 = {Malware Path}\{Malware File Name}.inf

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
Section1 = DefaultInstall

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\AppDataLow → if it successfully downloaded its binary payload
binaryImage{Random} = "HEX VALUES"

感染活動

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[Version]
signature = "$CHICAGO$"
AdvancedINF = 2.5, "You need a new version of advpack.dll"

[DefaultInstall]
RunPreSetupCommands = {Random Characters}:2

[{Random Characters}]
{Malware Path}\{Malware File Name}.exe

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}ailswimschool.com

情報漏えい

スパイウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • CPU information
  • Memory Information (RAM)
  • Network Configuration
  • UserName
  • ComputerName
  • Keyboard activity (keylogging)
  • ScreenCapture

その他

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}spelrk.com
  • {BLOCKED}ailswimschool.com
  • {BLOCKED}uechallenge.com
  • {BLOCKED}u.org
  • {BLOCKED}k.org
  • {BLOCKED}u.org

スパイウェアは、以下を実行します。

  • It has the following capabilities:
    • It saves its downloaded payload as an encrypted binary blob in the registry before injecting it into a newly spawned svchost.exe.
    • Monitor web browsing activities (HTTP and HTTPS) via proxy on port 6000
    • Load additional modules to perform other malicious behavior, such as:
      • Keylogging
      • Modify proxy settings
      • Screen Capture
  • It has the following anti-analysis techniques:
    • It checks for the following environment variable, if matched it will skip its anti-sandbox and anti-analysis routine:
      • crackmeololo
    • It checks the string "Xeon" at HKEY_LOCAL_MACHINE\HARDWARE\DESCRIPTION\System\CentralProcess\0\ProcessorNameString
    • It checks the MAC address of the machine if match with the following hardcoded MAC Address that corresponds the following vendors:
      • F01FAF00 → Dell
      • 00505600 → VMWare
      • 8002700P → PCS System Technology GmbH
      • 000C2900 → VMWare
      • 00056900 → VMWare
      • 0003FF00 → Microsoft
      • 001C4200 → Parallels
      • 00163E00 → XenSource
    • It searches for any of the following loaded module:
      • dbghelp.dll
      • sbiedll.dll
    • It checks if the UserName matches the following:
      • CurrentUser
      • Sandbox
    • It checks if the Computer Name matches the following:
      • SANDBOX
      • 7SILVIA
    • It checks the registry key HKEY_LOCAL_MACHINE\HARDWARE\DESCRIPTION\System for the following string value:
      • AMI
      • BOCHS
      • VBOX
      • QEMU
      • SMCI
      • INTEL – 6040000
      • FTNT-1
      • SONI
    • It checks the registry key HKEY_LOCAL_MACHINE\HARDWARE\DESCRIPTION\VideoBiosVersion for the following string value:
      • VirtualBox
    • It checks the registry key HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SystemBiosVersion for the following string value:
      • "55274-640-2673064-23950"
      • "76487-644-3177037-23510"
      • "76487-337-8429955-22614"
    • It sets the following environment variables with these corresponding values:
      • standalonemtm = true
      • vendor_id = exe_scheduler_1235
      • Mainprocessoverride = svchost.exe
      • RandomListenPortBase = 6000


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.568.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年7月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.569.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年7月14日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF070

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
    • Count = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
    • Path1 = {Malware Path}\{Malware File Name}.inf
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
    • Section1 = DefaultInstall
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\AppDataLow
    • binaryImage{Random} = HEX VALUES

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IEAK\GroupPolicy\PendingGPOs
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\AppDataLow

手順 7

「TrojanSpy.Win32.GOOTKIT.AL」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • [Version]
  • signature = $CHICAGO$
  • AdvancedINF = 2.5, You need a new version of advpack.dll
  • [DefaultInstall]
  • RunPreSetupCommands = {Random Characters}:2
  • [{Random Characters}]
  • {Malware Path}\{Malware File Name}.exe

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Malware Path}\{7 Random Numbers}.bat
  • {Malware Path}\{Malware File Name}.inf

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.GOOTKIT.AL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 10

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.GOOTKIT.AL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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