Trend Micro Security

TROJANSPY.WIN32.GOLROTED.THAOOEAH

2018年10月29日
 解析者: John Rey Canon   

 別名:

HEUR:Backdoor.Win32.Androm.gen (Kaspersky); Trojan:Win32/Casdet!rfn (Microsoft); Trojan.Crypt (Ikarus)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード, Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

トレンドマイクロは、悪意のあるARJファイルを拡散するスパムメール送信活動を確認しました。マルウェアは、このスパムメールキャンペーンで作成されるペイロードです。ブラウザからシステム情報とユーザ名とパスワードを窃取し、複数の電子メールサービスに格納された電子メール認証情報を窃取する機能を備えています。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 959,488 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年10月4日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, キー入力操作情報の記録, ファイルのダウンロード

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\tmp{Random Filename}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • "%Windows%\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727\vbc.exe" /stext "%User Temp%\tmp{Random Filename}.tmp"

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer name
  • Local Date and Time
  • Installed Language
  • Operating System Platform
  • Operating System Version
  • Key logs
  • Clipboard logs
    • Stealing account information from the following applications:
    • Minecraft
    • FileZilla

スパイウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Thunderbird
  • Eudora
  • Internet Account Manager
  • MS Outlook
  • Outlook Express
  • Group Mail Free
  • IncrediMail
  • Windows Mail
  • Windows Live Mail
  • Yahoo! Mail
  • Gmail
  • Facebook

スパイウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Firefox
  • SeaMonkey
  • YandexBrowser
  • Vivaldi
  • Chrome
  • Chromium
  • Opera
  • Internet Explorer

情報収集

スパイウェアは、SMTPを用いて、自身が収集した情報を以下のEメールアドレスに送信します。

  • {BLOCKED}ns@{BLOCKED}oup.space

<補足>
情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • コンピュータ名
  • 現地日時
  • インストールされた言語
  • オペレーティングシステム(OS)のプラットフォーム
  • OSのバージョン
  • キー入力操作の記録
  • クリップボードの記録
  • 以下のアプリケーションからアカウント情報を窃取
    • Minecraft
    • FileZilla

その他

スパイウェアは、以下のファイル、あるいは文字列が存在した場合、自身を終了します。

  • 仮想マシン:
    • VMwareVMware
    • XenVMMXenVMM
    • prl hyperv
    • Microsoft Hv
    • KVMKVMKVM
  • 監視ツール:
    • procexp64.exe
    • procmon64.exe
    • procmon.exe
    • ollydbg.exe
    • procexp.exe
    • Windbg.exe
  • サンドボックス:
    • SbieDll.dll
  • スパイウェアのファイルパス:
    • sandbox
    • malware
    • sample
    • virus
    • self

スパイウェアは、以下のURLに接続します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}oup.space

スパイウェアは、以下の認証情報を利用し、クリップボードから収集した情報を電子メールでC&Cサーバへ送信します。

  • メールアドレス:{BLOCKED}ns@{BLOCKED}oup.space
  • パスワード:windows9
  • Body: HawkEye Keylogger -
    Reborn v8
    Clipboard Logs
    Username \ {コンピュータ名}




    ============= {時間}Program Manager=============
    {クリップボードの内容}


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.574.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年10月19日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.575.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年10月20日

手順 1

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\tmp{Random Filename}.tmp

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJANSPY.WIN32.GOLROTED.THAOOEAH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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