Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.EMOTET.YJCBX

2022年3月4日
 解析者: Patrick Noel Collado   

 別名:

Win32/Emotet.CV trojan (Nod32), Trojan:Win32/EmotetCrypt.PEG!MTB (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 483,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • If executed with administrator rights:
    • %System%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
  • If executed without administrator rights:
    • %AppDataLocal%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters} - non admin

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • If executed with administrator rights:
    • %System%\regsvr32.exe /s "%System%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}"
  • If executed without administrator rights:
    • %System%\regsvr32.exe /s "%AppDataLocal%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}"

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.196.192:80
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.219.84:7080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.59.82:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.255.201:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.158.56:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.17.99:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.135.203:7080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.232.124:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.188.93:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.42.236:80
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.50.39:7080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.106.96:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.203.229:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.175.63:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.72.26:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.54.215:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.40.196:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.147.66:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.109.124:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.152.127:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.212.216:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.85.85:80
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.83.165:80
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.226.206:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.201.2:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.225.142:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.236.90:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.222.11:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.82.211:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.24.231:80
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.143.207:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.98.99:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.56.116:7080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.115.99:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.222.101:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.84.195:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.201.4:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.117.186:8080

<補足>
インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • 管理者権限ありで実行された場合
    • %System%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}.{ランダムな3文字}
  • 管理者権限なしで実行された場合
    • %AppDataLocal%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}.{ランダムな3文字} - 管理者権限なし

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • 管理者権限ありで実行された場合
    • %System%\regsvr32.exe /s "%System%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}.{ランダムな3文字}"
  • 管理者権限なしで実行された場合
    • %System%\regsvr32.exe /s "%AppDataLocal%\{ランダムな文字}\{ランダムな文字}.{ランダムな3文字}"


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.800
    初回 VSAPI パターンバージョン 17.404.04
    初回 VSAPI パターンリリース日 2022年2月24日
    VSAPI OPR パターンバージョン 17.405.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2022年2月25日

    手順 1

    トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    手順 2

    Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 3

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 4

    「TrojanSpy.Win32.EMOTET.YJCBX」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

    [ 詳細 ]

    • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
    • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
      セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
    • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

    手順 5

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  If executed with administrator rights:
    • %System%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
    If executed without administrator rights:
    • %AppDataLocal%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
       If executed with administrator rights:
      • %System%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
      If executed without administrator rights:
      • %AppDataLocal%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    5. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
       If executed with administrator rights:
      • %System%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
      If executed without administrator rights:
      • %AppDataLocal%\{Random Characters}\{Random Characters}.{3 Random Characters}
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.EMOTET.YJCBX」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください