Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.EMOTET.THOABHAI

2019年1月29日
 解析者: Maureen Reyes   

 別名:

Trojan.Emotet (Symantec), Trojan-Banker.Win32.Emotet.ccex (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 227,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年1月28日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %AppDataLocal%\devslide\{Random Filename}.exe -> without admin rights
  • %System%\{Random Filename}.exe - > with admin rights

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\devslide

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Random Filename} = "%AppDataLocal%\devslide\{Random Filename}.exe"

スパイウェアは、以下のサービスを開始します。

  • Service Name: {Random Filename}
    Description: BDESVC hosts the BitLocker Drive Encryption service. BitLocker Drive Encryption provides secure startup for the operating system, as well as full volume encryption for OS, fixed or removable volumes. This service allows BitLocker to prompt users for various actions related to their volumes when mounted, and unlocks volumes automatically without user interaction. Additionally, it stores recovery information to Active Directory, if available, and, if necessary, ensures the most recent recovery certificates are used. Stopping or disabling the service would prevent users from leveraging this functionality.
    ImagePath: "%System%\{Random Filename}.exe"

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.20.198:995/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.37.237:20/


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.778.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年1月28日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.779.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年1月29日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
    • Service Name: {Random Filename}
    • Description: BDESVC hosts the BitLocker Drive Encryption service. BitLocker Drive Encryption provides secure startup for the operating system, as well as full volume encryption for OS, fixed or removable volumes. This service allows BitLocker to prompt users for various actions related to their volumes when mounted, and unlocks volumes automatically without user interaction. Additionally, it stores recovery information to Active Directory, if available, and, if necessary, ensures the most recent recovery certificates are used. Stopping or disabling the service would prevent users from leveraging this functionality.
    • ImagePath: "%System%\{Random Filename}.exe"

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Random Filename} = "%AppDataLocal%\devslide\{Random Filename}.exe"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\devslide

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.EMOTET.THOABHAI」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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