Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.EMOTET.THABOBO

2020年1月28日
 解析者: Paul Steven Nadera   

 別名:

Win32/Emotet.BN trojan (NOD32); Trojan-Banker.Win32.Emotet.eqmr (Kaspersky); Trojan:Win32/Emotet.ARJ!MTB (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 319,805 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\vn8dYikaxFG.exe
  • %System%\trnsacquire.exe
  • %System%\devicesformat.exe
  • %Windows%\Temp\5908.tmp
  • %Windows%\Temp\5927.tmp
  • %Windows%\Temp\5928.tmp
  • %Windows%\Temp\5929.tmp

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %User Temp%\1529dcd3dc108771d0ebfcb92136b95dafd599f5.exe --995e96b4
  • "%System%\trnsacquire.exe"
  • %System%\trnsacquire.exe --35843687
  • "%System%\trnsacquire.exe" /scomma "%Windows%\TEMP\5927.tmp"
  • "%System%\trnsacquire.exe" "%Windows%\TEMP\5908.tmp"
  • "%System%\trnsacquire.exe" "%Windows%\TEMP\5928.tmp"
  • "%System%\trnsacquire.exe" /scomma "%Windows%\TEMP\5929.tmp"
  • %All Users Profile%\vn8dYikaxFG.exe --7a28bce0

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

スパイウェアは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • trnsacquire

スパイウェアは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\devicesformat
Image Path = "%System%\devicesformat.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\trnsacquire
Image Path = "%System%\trnsacquire.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System%\privacyduck.exe
  • %User Temp%\1529dcd3dc108771d0ebfcb92136b95dafd599f5.exe
  • %System%\trnsacquire.exe:Zone.Identifier
  • %Windows%\Temp\5928.tmp
  • %Windows%\Temp\5908.tmp
  • %Windows%\Temp\5927.tmp
  • %Windows%\Temp\5929.tmp
  • %System%\trnsacquire.exe
  • %All Users Profile%\vn8dYikaxFG.exe
  • %System%\devicesformat.exe:Zone.Identifier

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/sW3XVL03hN8z1
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.150.196:7080/pI4cypK7h69HH
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/khJI
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.150.196:7080/21tUhnh7wpQ7JTwH
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/gzJjqcMJ9ZbzPd86F
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/Biks
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/KEYyOav3dZwao
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/nGzN28jW3U0AQc
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/QywwPBQrPQ
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/ZgEl7fQDRhm
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/BZWVkjKV9FzQ5a5yHz
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/Z0TXPOvcS8pQ
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.126.129:443/sKVsp3YB1iqrwHP


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.633.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年1月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.634.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年1月21日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「TrojanSpy.Win32.EMOTET.THABOBO」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
    • trnsacquire
    • devicesformat

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.EMOTET.THABOBO」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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