Trend Micro Security

TrojanSpy.MSIL.VIDAR.K

2022年6月3日
 解析者: Maria Emreen Viray   

 別名:

Trojan:MSIL/AgentTesla.AMID!MTB (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、 Windows のタスクスケジューラを使い、「スケジュールされたタスク」を追加します。これにより、作成された自身のコピーが実行されます。


  詳細

ファイルサイズ 967,168 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2022年6月1日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, システム情報の収集, システムのレジストリの変更

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\fseekdata\fseekdata.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %ProgramData%\{Random characters}\{GUID}{Random characters}.zip (contains aggregated system information to be sent to C2)

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

スパイウェアは、 Windows のタスクスケジューラを使い、「スケジュールされたタスク」を追加します。これにより、作成された自身のコピーが実行されます。

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • "%Windows%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319\vbc.exe"
  • "cmd.exe" /C schtasks /create /sc minute /mo 1 /tn "Nafnias" /tr "'%Application Data%\fseekdata\fseekdata.exe'" /f
  • "cmd.exe" /C copy "{Malware path and name}" "%Application Data%\fseekdata\fseekdata.exe"
  • "%System%\cmd.exe" /c taskkill /im vbc.exe /f & timeout /t 6 & del /f /q "%Windows%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319\vbc.exe" & del %ProgramData%\*.dll & exit

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %ProgramData%\{Random characters} (contains stolen information)
  • %Application Data%\fseekdata

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 . %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • %Windows%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319\vbc.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

情報漏えい

トロイの木馬化されたアプリケーションが実行されると、[Malware]は、以下の情報を収集します。

  • Telegram session data
  • Cryptocurrency wallet data
  • Browser data (e.g. cookies, downloads, history, credentials, autofills, credit card data)
  • Date executed
  • Machine ID
  • GUID
  • HWID
  • Working path
  • Product name
  • Computer name
  • User name
  • Resolution
  • Operating system information
  • Keyboard layout
  • Datetime executed
  • RAM information
  • Processor information
  • Video card information
  • Running processes
  • Screenshot

その他

スパイウェアは、以下を実行します。

  • It connects to the following URL to resolve its configuration:
    • https://{BLOCKED}.me/{BLOCKED}0412/
    • https://{BLOCKED}c.social/{BLOCKED}6
    As of this moment, if it receives the following URL it will use this IP to send its stolen information: http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.11.124
  • It downloads the following archive in %ProgramData% upon resolving its configuration:
    • update.zip
    which contains the following normal files:
    • freebl3.dll
    • mozglue.dll
    • msvcp140.dll
    • nss3.dll
    • softokn3.dll
    • vcruntime140.dll
    • msvcp140.dll

スパイウェアは、以下のいずれかのコンピュータ名が感染コンピュータで確認される場合、自身を終了します。

  • JohnDoe
  • HAL9TH

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Task Name: Nafnias
  • Task to run: %Application Data%\fseekdata\fseekdata.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 17.600.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2022年6月1日
VSAPI OPR パターンバージョン 17.601.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2022年6月2日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF057

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

スケジュールされたタスクを削除する

タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。

  • Task Name: Nafnias
  • Task to run: %Application Data%\fseekdata\fseekdata.exe

Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:

  1. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
  2. 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
  3. 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
  4. [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
  5. 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。

Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:

  1. Windowsタスクスケジューラを開きます。
    • Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
    • Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
  2. 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
  3. 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
  4. 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
  5. 文字列が一致するタスクを削除します。

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %ProgramData%\update.zip
  • %ProgramData%\vcruntime140.dll
  • %ProgramData%\softokn3.dll
  • %ProgramData%\nss3.dll
  • %ProgramData%\msvcp140.dll
  • %ProgramData%\mozglue.dll
  • %ProgramData%\freebl3.dll
  • %Application Data%\fseekdata\fseekdata.exe

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %ProgramData%\{Random characters}
  • %Application Data%\fseekdata

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.MSIL.VIDAR.K」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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