Trend Micro Security

TrojanSpy.MSIL.NEGASTEAL.DYSGWI

2020年6月15日
 解析者: Clive Fuentebella   

 別名:

HEUR:Trojan-PSW.MSIL.Agensla.gen (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 524,288 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年6月11日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\tmp{Random characters}.tmp (XML version of created scheduled task)

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{Random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware file name and path} "{path}"
  • "%System%\schtasks.exe" /Create /TN "Updates\{Random characters}" /XML "%User Temp%\tmp{Random characters}.tmp"

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したスパイウェア)を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %User Temp%\tmp{Random characters}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Amount of memory
  • Clipboard data
  • Computer name
  • MAC Address
  • Motherboard information
  • OS name
  • Processor information
  • Username
  • Credentials from the following applications:
    • 360 Browser
    • 7Star
    • Amigo
    • Apple
    • Becky!
    • BlackHawk
    • Brave
    • CentBrowser
    • Chedot
    • Chrome
    • Chromium
    • Citrio
    • ClawsMail
    • Coccoc
    • Comodo Dragon
    • Cool Novo
    • Coowon
    • CoreFTP
    • CyberFox
    • DynDNS
    • Elements
    • Epic Privacy
    • Eudora
    • Firefox
    • Foxmail
    • FTP Navigator
    • FTPCommander
    • FTPGetter
    • IceCat
    • IceDragon
    • IncrediMail
    • Internet Download Manager
    • Iridium
    • jDownloader
    • K-Meleon
    • Kometa
    • Liebao
    • Microsoft Edge
    • NO-IP
    • OpenVPN
    • Opera
    • Orbitum
    • Outlook
    • PaleMoon
    • Paltalk
    • Pocomail
    • Postbox
    • Psi
    • QIP Surf
    • QQBrowser
    • SeaMonkey
    • Sleipnir 6
    • SmartFTP
    • Sputnik
    • TheBat
    • Thunderbird
    • Torch
    • Trillian
    • UCBrowser
    • Uran
    • Vivaldi
    • WaterFox
    • Web Credentials
    • Windows Credential Picker Protector
    • Windows Credentials
    • Windows Domain Certificate Credential
    • Windows Domain Password Credential
    • Windows Extended Credential
    • Windows Secure Note
    • Windows Web Password Credential
    • WinSCP
    • WS_FTP
    • Yandex

情報収集

スパイウェアは、SMTPを用いて、自身が収集した情報を以下のEメールアドレスに送信します。

  • {BLOCKED}ogs@kbbsthai.com

その他

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Name: \Updates\{Random characters}
    Trigger: At log on, at task creation/modification
    Action: Run %Application Data%\{Random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

<補足>
インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\tmp{ランダムな文字}.tmp (作成されたスケジュールされたタスクのXMLバージョン)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{ランダムな文字}.exe

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {マルウェアのファイル名およびパス} "{パス}"
  • "%System%\schtasks.exe" /Create /TN "Updates\{ランダムな文字}" /XML "%User Temp%\tmp{ランダムな文字}.tmp"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %User Temp%\tmp{ランダムな文字}.tmp

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • 総メモリ容量
  • クリップボードのデータ
  • コンピュータ名
  • MACアドレス
  • マザーボード情報
  • オペレーティングシステム(OS) の名称
  • プロセッサ情報
  • ユーザ名
  • 以下のアプリケーションからの認証情報:
    • 360 Browser
    • 7Star
    • Amigo
    • Apple
    • Becky!
    • BlackHawk
    • Brave
    • CentBrowser
    • Chedot
    • Chrome
    • Chromium
    • Citrio
    • ClawsMail
    • Coccoc
    • Comodo Dragon
    • Cool Novo
    • Coowon
    • CoreFTP
    • CyberFox
    • DynDNS
    • Elements
    • Epic Privacy
    • Eudora
    • Firefox
    • Foxmail
    • FTP Navigator
    • FTPCommander
    • FTPGetter
    • IceCat
    • IceDragon
    • IncrediMail
    • Internet Download Manager
    • Iridium
    • jDownloader
    • K-Meleon
    • Kometa
    • Liebao
    • Microsoft Edge
    • NO-IP
    • OpenVPN
    • Opera
    • Orbitum
    • Outlook
    • PaleMoon
    • Paltalk
    • Pocomail
    • Postbox
    • Psi
    • QIP Surf
    • QQBrowser
    • SeaMonkey
    • Sleipnir 6
    • SmartFTP
    • Sputnik
    • TheBat
    • Thunderbird
    • Torch
    • Trillian
    • UCBrowser
    • Uran
    • Vivaldi
    • WaterFox
    • Web Credentials
    • Windows Credential Picker Protector
    • Windows Credentials
    • Windows Domain Certificate Credential
    • Windows Domain Password Credential
    • Windows Extended Credential
    • Windows Secure Note
    • Windows Web Password Credential
    • WinSCP
    • WS_FTP
    • Yandex

その他

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • タスク名: \Updates\{ランダムな文字}
  • トリガー: ログオン時, タスクの作成/変更時
  • アクション: %Application Data%\{ランダムな文字}.exeの実行


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.850
    初回 VSAPI パターンバージョン 15.924.03
    初回 VSAPI パターンリリース日 2020年6月11日
    VSAPI OPR パターンバージョン 15.925.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2020年6月12日

    手順 1

    トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

      • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF036

    手順 2

    Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 3

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 4

    Windowsをセーフモードで再起動します。

    [ 詳細 ]

    手順 5

    スケジュールされたタスクを削除する

    タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。

    • Task name: \Updates\{Random characters}
      Task to be run: %Application Data%\{Random characters}.exe

    Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:

    1. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
    2. 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
    3. 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
    4. [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
    5. 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。

    Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:

    1. Windowsタスクスケジューラを開きます。
      • Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
      • Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
    2. 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
    3. 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
    4. 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
    5. 文字列が一致するタスクを削除します。

    手順 6

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %Application Data%\{Random characters}.exe
    • %User Temp%\tmp{Random characters}.tmp
  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
      • %Application Data%\{Random characters}.exe
      • %User Temp%\tmp{Random characters}.tmp
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    5. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
      • %Application Data%\{Random characters}.exe
      • %User Temp%\tmp{Random characters}.tmp
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.MSIL.NEGASTEAL.DYSGWI」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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