Trend Micro Security

Trojan.Win64.VALLEYRAT.THHBGBD

2024年10月25日
 解析者: Raymart Christian Yambot   

 別名:

UDS:Trojan.Win32.Shella.hd (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 1,572,864 bytes
タイプ , EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2024年8月27日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, システムのレジストリの変更, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • Invoke-Command -Command {Add-MpPreference -ExclusionPath {Root drive of the malware path}

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • TEST

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\CompMgmtLauncher.lnk
  • %User Startup%\eventvwr.lnk

(註:%User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows 2003(32-bit)、XP、2000(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8、 8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\
kingsoft\antivirus\Windhunter
WindhunterLevel = 4

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\
kingsoft\antivirus\Windhunter
WindhunterSwitch = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\
kingsoft\antivirus\KSetting
kxesc = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\
kingsoft\antivirus\KAVReport
AutoStart = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\
Tencent\QQPCMgr
autostart = 0

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_CURRENT_USER\Console\IpDate

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
mscfile

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
ms-settings

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.pwn

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • 360Sd.exe
  • 360leakfixer.exe
  • safesvr.exe
  • MultiTip.exe
  • 360Tray.exe
  • 360tray.exe
  • 360Safe.exe
  • 360safe.exe
  • ZhuDongFangYu.exe
  • kscan.exe
  • kwsprotect64.exe
  • kxescore.exe
  • kxetray.exe
  • HipsMain.exe
  • HipsTray.exe
  • QMDL.exe
  • QMPersonalCenter.exe
  • QQPCPatch.exe
  • QQPCRealTimeSpeedup.exe
  • QQPCRTP.exe
  • QQPCTray.exe

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.{BLOCKED}u.com

マルウェアは、以下を実行します。

  • After the process termination, it checks again for the following processes to see if they are still running in the system.
    • kxetray.exe
    • 360sd.exe
    • 360Tray.exe
    • 360tray.exe
    • 360Safe.exe
    • 360safe.exe
    • QQPCTray.exe
    • MsMpEng.exe
    • HipsTray.exe
      • If any of these processes are still running, it will do the following:
        • Injects a shellcode into a running lsass process.
        • It terminates the following processes if found running in the affected system:
          • 360Sd.exe
          • 360tray.exe
          • 360Safe.exe
          • 360safe.exe
          • HipsMain.exe
          • HipsTray.exe
          • QMDL.exe
          • QQPCTray.exe
          • QQPCRTP.exe
  • If the following processes within its list are still found running in the system, the malware process displays an “ERROR” message box and terminates.
  • It checks for the presence of the following files:
    • %User Profile%\wwlib.dll
    • %User Profile%\WinWord.exe
  • It checks the following registry entries related to popular communication applications.
    • HKEY_CURRENT_USER\Software\Tencent\Wechat
    • HKEY_CURRENT_USER\Software\Dingtalk
  • It retrieves the URL of the C2 server stored in this registry entry by the main loader:
    • HKEY_CURRENT_USER\Console
    • IpDateInfo
      • It will connect to the following URL after successfully retrieving the information.

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Name: CompMgmtLauncher
  • Trigger: At log on of any user
  • Actions: Start a program - %System%\eventvwr.msc

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 19.554.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年8月27日
VSAPI OPR パターンバージョン 19.555.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年8月28日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF083

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Console\IpDate

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Console
    • SelfPath = {Malware File Path}

手順 7

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\kingsoft\antivirus\Windhunter
    • WindhunterLevel = 4
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\kingsoft\antivirus\Windhunter
    • WindhunterSwitch = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\kingsoft\antivirus\KSetting
    • kxesc = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\kingsoft\antivirus\KAVReport
    • AutoStart = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Tencent\QQPCMgr
    • autostart = 0

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\CompMgmtLauncher.lnk
  • %User Startup%\eventvwr.lnk

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win64.VALLEYRAT.THHBGBD」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください