Trend Micro Security

Trojan.Win64.FUPORPLEX.B

2020年4月6日
 解析者: Clive Fuentebella   

 別名:

HEUR:Trojan.Win32.Vemptik.gen (KASPERSKY); Trojan:Win32/Execution!rfn (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 516,608 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2020年4月3日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\AppPatch\Custom\S{Random characters}.tmp
  • %System Root%\AppPatch\Acp{Random characters}.dll
  • %System%\ms{Random characters}app.dll

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\svchost.exe -k NetworkService

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\ExpServicA

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • services.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • .tmp files in %System Root%\AppPatch
  • .tmp files in %System Root%\AppPatch\Custom

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SENS\Parameters
ServiceDll = %System%\ms{Random characters}app.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SENS
DisplayName = ms{Random characters}app.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SENS
Description = ms{Random characters}app.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SENS
Group = UIGroup

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SENS
ImagePath = %SystemRoot%\system32\svchost.exe -k NetworkSvcGroup

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It executes its malicious routine once the following strings are found in its file name:
    • ms
    • app
    • cscdll.dll
    • sens.dll

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

<補足>
インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\AppPatch\Custom\S{ランダムな文字}.tmp
  • %System Root%\AppPatch\Acp{ランダムな文字}.dll
  • %System%\ms{ランダムな文字}app.dll

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System Root%\AppPatch内の.tmpファイル
  • %System Root%\AppPatch\Custom内の.tmpファイル

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を確認した場合、不正活動を実行します。
    • ms
    • app
    • cscdll.dll
    • sens.dll


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.788.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年4月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.789.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年4月7日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034

手順 2

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\SENS\Parameters
    • ServiceDll = %SystemRoot%\System32\sens.dll
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\SENS
    • DisplayName = @%SystemRoot%\system32\Sens.dll,-200
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\SENS
    • Description = @%SystemRoot%\system32\Sens.dll,-201
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\SENS
    • Group = ProfSvc_Group
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\SENS
    • ImagePath = %SystemRoot%\system32\svchost.exe -k netsvcs -p

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\AppPatch\Custom\S{Random characters}.tmp
  • %System Root%\AppPatch\Acp{Random characters}.dll
  • %System%\ms{Random characters}app.dll

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win64.FUPORPLEX.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください