Trojan.Win32.SMOKELOADER.C

2024年3月13日

解析者: John Rainier Navato

別名:

TrojanDownloader:Win32/Dofoil.AS (MICROSOFT)

プラットフォーム:

Windows

危険度:

ダメージ度:

感染力:

感染確認数:

情報漏えい:

マルウェアタイプ: トロイの木馬型
破壊活動の有無: なし
暗号化: はい
感染報告の有無: はい

概要

感染経路インターネットからのダウンロード, 共有ネットワークフォルダを介した感染活動

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

詳細

ファイルサイズ 336,896 bytes

タイプ EXE

メモリ常駐はい

発見日 2019年7月19日

ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

%AppData%\{File Name Generated From a Portion of its Mutex}

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

%User Temp%\4DD3.tmp → copy of %System%\ntdll.dll
%AppData%\{File Name Generated From a Portion of its Mutex} → XML file used to run the dropped copy

(註：%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

{Malware File Path}\{Malware File Name}.{Malware File Extension}

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

{MD5 hash of {ComputerName}D781F33C{Volume Serial Number}}{Volume Serial Number}FF

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

explorer.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

%Application Data%\{Dropped Copy}:Zone.Identifier

(註：%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。)

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

Autoruns.exe
idaq.exe
idaq64.exe
idaw.exe
idaw64.exe
ollydbg.exe
ProcessHacker.exe
procexp.exe
procexp64.exe
procmon.exe
procmon64.exe
Tcpview.exe
Wireshark.exe
x32dbg.exe
x64dbg.exe

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}service01242505.ru/
http://{BLOCKED}service012505.ru/
http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}-01242505.tk/
http://{BLOCKED}-01252505.ml/
http://{BLOCKED}-01262505.ga/
http://{BLOCKED}-01272505.cf/
http://{BLOCKED}-01282505.gq/
http://{BLOCKED}-01292505.com/
http://{BLOCKED}-01302505.net/
http://{BLOCKED}-01312505.org/
http://{BLOCKED}-01322505.biz/
http://{BLOCKED}t-01332505.info/
http://{BLOCKED}t-01342505.eu/
http://{BLOCKED}t-01352505.nl/
http://{BLOCKED}t-01362505.mobi/
http://{BLOCKED}t-01372505.name/
http://{BLOCKED}t-01382505.me/
http://{BLOCKED}t-01392505.garden/
http://{BLOCKED}t-01402505.art/
http://{BLOCKED}t-01412505.band/
http://{BLOCKED}t-01422505.bargains/
http://{BLOCKED}t-01432505.bet/
http://{BLOCKED}t-01442505.blue/
http://{BLOCKED}t-01452505.business/
http://{BLOCKED}t-01462505.casa/
http://{BLOCKED}t-01472505.city/
http://{BLOCKED}t-01482505.click/
http://{BLOCKED}t-01492505.company/
http://{BLOCKED}t-01502505.futbol/
http://{BLOCKED}t-01512505.gallery/
http://{BLOCKED}t-01522505.game/
http://{BLOCKED}t-01532505.games/
http://{BLOCKED}t-01542505.graphics/
http://{BLOCKED}t-01552505.group/
http://{BLOCKED}t-02252505.ml/
http://{BLOCKED}t-02262505.ga/
http://{BLOCKED}t-02272505.cf/
http://{BLOCKED}t-02282505.gq/
http://{BLOCKED}t-03252505.ml/
http://{BLOCKED}t-03262505.ga/
http://{BLOCKED}t-03272505.cf/
http://{BLOCKED}t-03282505.gq/
http://{BLOCKED}t-05242505.tk/
http://{BLOCKED}t-06242505.tk/
http://{BLOCKED}t-service01242505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}-service01242505.ru/
http://{BLOCKED}-service012505.ru/
http://{BLOCKED}st-service012505.ru/
http://{BLOCKED}est-service012505.ru/
http://{BLOCKED}ervice01242505.ru/
http://{BLOCKED}ervice012505.com/
http://{BLOCKED}ervice012505.eu/
http://{BLOCKED}ervice012505.fun/
http://{BLOCKED}ervice012505.host/
http://{BLOCKED}ervice012505.info/
http://{BLOCKED}ervice012505.net/
http://{BLOCKED}rvice012505.net2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice012505.online/
http://{BLOCKED}rvice012505.org2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice012505.pp2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice012505.press/
http://{BLOCKED}rvice012505.pro/
http://{BLOCKED}rvice012505.pw/
http://{BLOCKED}rvice012505.ru.com/
http://{BLOCKED}rvice012505.site/
http://{BLOCKED}rvice012505.space/
http://{BLOCKED}rvice012505.store/
http://{BLOCKED}rvice012505.su/
http://{BLOCKED}rvice012505.tech/
http://{BLOCKED}rvice012505.website/
http://{BLOCKED}rvice012505.xyz/
http://{BLOCKED}rvice01blog2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01club2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01dom2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01forum2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01info2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01land2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01life2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01plus2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01pro2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01rus2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01shop2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01stroy2505.ru/
http://{BLOCKED}rvice01torg2505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/
http://{BLOCKED}t-service012505.ru/

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

http://www.{BLOCKED}si.com/ncsi.txt

マルウェアは、以下のファイルの属性を隠しファイルおよびシステムファイル属性に設定します。

%AppData%\{File Name Generated From a Portion of its Mutex} → dropped copy
%AppData%\{File Name Generated From a Portion of its Mutex} → XML file used to run the dropped copy

マルウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

マルウェアは、以下を実行します。

It terminates itself if the system keyboard language is one of the following:
- Russian
- Ukrainian
It terminates processes with the following window class names:
- Autoruns
- PROCEXPL
- PROCMON_WINDOW_CLASS
- ProcessHacker
- OllyDBG
- TcpViewClass
It must be executed on machines using the following Windows version:
- Vista or newer
It deletes itself if it detects that it is not running as %AppData%\{File Name Generated From a Portion of its Mutex}

マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したモジュールが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。

sbiedll

マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したレジストリキーが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControLSet\
Enum\SCSI\{VM String}
where VM String = qemu; virtio; vmware; vbox; xen =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControLSet\
Enum\IDE\{VM String}
where VM String = qemu; virtio; vmware; vbox; xen =

マルウェアは、自身がデバッグされていることを確認した場合、不正活動を実行しません。

以下のスケジュールされたタスクを追加します：

Task Name: NvNgxUpdateCheckDaily_{78821544-1544-1544-1544-788215441544}
Task Action: regsvr32 /s /n /u /i:"%Application Data%\{XML File}" scrobj

対応方法

対応検索エンジン: 9.800

初回 VSAPI パターンバージョン 19.204.05

初回 VSAPI パターンリリース日 2024年3月8日

VSAPI OPR パターンバージョン 19.205.00

VSAPI OPR パターンリリース日 2024年3月9日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF078

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

セーフモードでの起動：

• Windows 2000 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows XP の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Server 2003 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「詳細ブートオプション」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合：

画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
マウスで、[設定]－[PC設定の変更]を選択します。
左側のパネルで、[全般]を選択します。
右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
[オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]－[詳細オプション]－[スタートアップ設定]－[再起動]をクリックします。
[スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4）セーフモードを有効にする」を選択します。

• Windows 10 の場合：

キーボードの「Windowsロゴ」キーおよび「（アルファベットの）i」キーを押して「設定」を開きます。これで開かない場合は「スタート」ボタンをクリックして「設定」を選択します。
「更新とセキュリティ」→「回復」を選択します。
「詳細起動」下にある「今すぐ再起動」を選択します。
再起動後、「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」を選択します。
再起動後、「オプションを選択するには、番号を押してください」が表示されます。「4)」を選択するか「F4」キーを押して、セーフモードで起動します。

手順 5

セーフモード時のスケジュールタスクの削除方法

セーフモードのまま、以下の{タスク名}-{実行するタスク}のリストを使用し、以下のステップで確認する必要があります。
Windows 7 および Server 2008 (R2) をご使用の場合は、[スタート] > [コンピューター] をクリックします。
- Windows 8、8.1、10、Server 2012をご使用の場合は、画面左下で右クリックし、「ファイルエクスプローラ」をクリックします。
PCの検索欄に、次のように入力します。
- System%\Tasks\{タスク名}
ファイルを選択し、SHIFT+DELETEキーを押して削除します。
レジストリエディタを開き、以下を実行してください。
- Windows 7およびServer 2008（R2）をご使用の場合は、［スタート］ボタンをクリックし、［検索］入力フィールドに「regedit」と入力し、Enterキーを押します。
- Windows 8、8.1、10、およびServer 2012（R2）をご使用の場合は、画面の左下隅を右クリックし、［実行］をクリックして、テキストボックスに「regedit」と入力します。
レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
作成されたエントリを探し、レジストリ値のデータをメモする。
- ID={タスクデータ}
データを記録した後、レジストリキーを削除します。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tasks
左側のパネルで、手順6で配置したTask Dataと同じ名前のレジストリキーを探して削除します。
- ={タスクデータ}
レジストリエディタを閉じます。

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

%User Temp%\4DD3.tmp

%AppData%\{File Name Generated from a Portion of its Mutex}
%AppData%\{File Name Generated from a Portion of its Mutex}

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win32.SMOKELOADER.C」と検出したファイルの検索を実行してください。検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Trojan.Win32.SMOKELOADER.C」と検出したファイルはすべて削除してください。検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

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