Trend Micro Security

Trojan.PS1.UTCLOCKER.A

2019年9月10日
 解析者: Warren Adam Sto. Tomas   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 8,047 bytes
タイプ PS1
メモリ常駐 はい
発見日 2019年9月6日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe /c cd /d "%Public%\Libraries\Identities" & set "VS100WOW64MODE=True" & reg query "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SharedScripts" /se " " /v "TEXT_01" | powershell "-" 2>nul
    • this process will create an environment variable "VS100WOW64MODE" with value "True" and execute the script found in the registry entry via powershell
  • iexplore.exe http://10.{BLOCKED}.{BLOCKED}.247/count01

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Defender Deamon = "%System%\cmd.exe /c reg query "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SharedScripts" /se " " /v "TEXT_01" | powershell "-" 2>nul"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
.NETFramework\SecurityFolders\v2.0.3071

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
.NETFramework\SecurityFolders\v3.0.5109

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
AutoAdminLogon = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
AutoLogonSID = ""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
DefaultDomainName = ""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
DefaultUserName = "Login account disabled due to system failure!Only members of {VICTIM ID} are allowed to email {VICTIM ID}@protonmail.com for assisstance.Identify yourselfwhile contact!"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
DefaultPassword = ""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SECURITY\Cache


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.348.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年9月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.349.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年9月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Trojan.PS1.UTCLOCKER.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Defender Deamon = "C:\Windows\system32\cmd.exe /c reg query "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SharedScripts" /se " " /v "TEXT_01" | powershell "-" 2>nul"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • AutoAdminLogon = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • AutoLogonSID = ""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • DefaultDomainName = ""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • DefaultUserName = "Login account disabled due to system failure!Only members of {VICTIM ID} are allowed to email {VICTIM ID}@protonmail.com for assisstance.Identify yourselfwhile contact!"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • DefaultPassword = ""

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\.NETFramework\SecurityFolders\v2.0.3071
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\.NETFramework\SecurityFolders\v3.0.5109

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Trojan.PS1.UTCLOCKER.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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