Trend Micro Security

Trojan.MSIL.RAWLD.THBOFBD

2024年2月19日
 解析者: Francesca Villasanta   

 別名:

VHO:Backdoor.MSIL.Agent.gen (KASPERSKY); Trojan:MSIL/Marsilia.NA!MTB (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 11,776 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2024年1月31日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの作成, システムのレジストリの変更

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\Help\Stage3.exe
  • {Malware Path}\log\Stage2{yyyy-MM-dd}.bin

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • If the machine is not in Safe Mode and neither "%Windows%\Help\Finish.exe" nor "%Windows%\Help\Exclude.exe" exists:
    • "cmd" /c start %Windows%\Help\Stage3.exe
  • If the machine is in SafeMode but either "%Windows%\Help\Finish.exe" or "%Windows%\Help\Exclude.exe" exists:
    • "cmd" /c del %Windows%\Help\Stage3.exe
    • "cmd" /c del %Windows%\Help\Pay.txt
    • "sc" delete MSOfficeRunOncelsls
    • "reg" delete "HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Network\MSOfficeRunOncelsls" /f
    • "cmd" /c start ping 127.0.0.1 -n 10 && cmd /c del %Windows%\Help\Stage2.exe && cmd /c shutdown -r -f -t 00
    • "shutdown" -r -f -t 00
  • If the machine is not in Safe Mode and neither "%Windows%\Help\Finish.exe" nor "%Windows%\Help\Exclude.exe" exists:
    • "sc" create MSOfficeRunOncelsls binpath= %Windows%\Help\Stage2.exe start= auto displayname= MSOfficeRunOncelsls
    • "reg" add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Network\MSOfficeRunOncelsls" /t REG_SZ /d Service /f
    • "shutdown" -r -f -t 00

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • {Malware Path}\log

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\SafeBoot\Network\
MSOfficeRunOncelsls
(default) = Service

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\SafeBoot\Network\
MSOfficeRunOncelsls

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\SafeBoot\Network\
MSOfficeRunOncelsls

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It configures the Boot Configuration Data (BCD) to:
    • enable safe boot option with networking
    • disable safe boot option
  • It checks for the following files to determine prior compromise or the exclusion of the machine from infection:
    • %Windows%\Help\Finish.exe
    • %Windows%\Help\Exclude.exe
  • It creates a log file if any error is encountered during execution.
  • It performs different actions depending on the result of system and file checks:
    • If executed in Safe Mode and passed the file verification:
      • It decrypts the contents of the file %Windows%\Help\Pay.txt using a hard-coded decryption key.
      • The decrypted content is saved as %Windows%\Help\Stage3.exe and executed.
    • If executed in Safe Mode but did not pass the file verification:
      • It disables the Safe Boot option, deletes malware remnants, and reboots the machine.
    • If not executed in Safe Mode and passed the file verification:
      • It enables the Safe Boot with Networking, creates a service, adds a registry key, and reboots the machine.
  • It adds the following service:
    • Name: MSOfficeRunOncelsls
    • Start Type: Autostart
    • Binary Path: %Windows%\Help\Stage2.exe
  • It deletes the following service:
    • MSOfficeRunOncelsls

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 19.144.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年2月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 19.145.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年2月8日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    Ransom.Win32.TRX.XXPE50FFF077

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
  •  
    • MSOfficeRunOncelsls

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\SafeBoot\Network\MSOfficeRunOncelsls

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\Help\Stage3.exe
  • {Malware Path}\log\Stage2{yyyy-MM-dd}.bin

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • {Malware Path}\log

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Trojan.MSIL.RAWLD.THBOFBD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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