Trend Micro Security

Trojan.MSIL.ANGRYSTEALER.THHBHBD

2024年9月4日
 解析者: John Rainier Navato   

 別名:

Trojan.MSIL.PSW, Trojan-Spy.LunaStealer (IKARUS)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 9,392,640 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2024年8月28日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの削除

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\Stepasha (detected as TrojanSpy.MSIL.ANGRYSTEALER.THHBHBD)
  • %User Temp%\MotherRussia.exe → this executable is a tool designed to automate the process of creating another executable

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %User Temp%\Stepasha
  • %User Temp%\MotherRussia.exe

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It deletes the following files if it exists before dropping its files:
    • %User Temp%\Stepasha
    • %User Temp%\MotherRussia.exe

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\Stepasha (「TrojanSpy.MSIL.ANGRYSTEALER.THHBHBD」として検出される)
  • %User Temp%\MotherRussia.exe → この実行ファイルは、別の実行ファイルを作成するプロセスを自動化するように設計されたツールです。

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • 自身のファイルを作成する前に、以下のファイルが存在する場合は削除します。
    • %User Temp%\Stepasha
    • %User Temp%\MotherRussia.exe


        対応方法

      対応検索エンジン: 9.800
      初回 VSAPI パターンバージョン 19.556.04
      初回 VSAPI パターンリリース日 2024年8月14日
      VSAPI OPR パターンバージョン 19.557.00
      VSAPI OPR パターンリリース日 2024年8月15日

      手順 1

      トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

        • Ransom.Win32.TRX.XXPE50FFF084

      手順 2

      Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

      手順 3

      このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

      手順 4

      以下のファイルを検索し削除します。

      [ 詳細 ]
      コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
      • %User Temp%\Stepasha
      • %User Temp%\MotherRussia.exe
    • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

      1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
      2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
         
        • %User Temp%\Stepasha
        • %User Temp%\MotherRussia.exe
      3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
      4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      5. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。

    • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

      1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
        • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
          • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
        • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
          • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
      2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
         
        • %User Temp%\Stepasha
        • %User Temp%\MotherRussia.exe
      3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      4. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
        註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Trojan.MSIL.ANGRYSTEALER.THHBHBD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください