Trend Micro Security

TROJ_ZCLICK.HB

2014年7月14日
 解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

Troj/Zbot-HGR(Sophos), W32/Zbot.CETD!tr(Fortinet), Trojan-Spy.Win32.Zbot.tgyu(Kaspersky), PWS:Win32/Zbot(Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 292,414 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年7月3日
ペイロード ウインドウの表示, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random foldername}\{random filename 1}.exe
  • %System%\{random filename 2}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Tasks%\Security Center Update - {number}.job

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SecurityCenterServer{number}
ImagePath = ""%System%\{random filename 2}.exe" -service "%Application Data%\{random foldername}\{random filename 1}.exe""

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SecurityCenterServer{number}
DisplayName = "Security Center Server - {number}"

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random entry} = "%Application Data%\{random folder name}\{random filename 1}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random entry} = "%Application Data%\{random folder name}\{random filename 1}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 1}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 1}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SecurityCenterServer{number}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SecurityCenterServer{number}\Enum

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SecurityCenterServer{number}\Security

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 2}
License = "444"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 2}
License = "444"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main\FeatureControl\
FEATURE_BROWSER_EMULATION
{random filename 1}.exe = "11001"

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}-vaper.su/b/eve/{random value}
  • http://{BLOCKED}-vaper.su/b/req/{random value}
  • http://{BLOCKED}-vaper.su/b/opt/{random value}
  • http://ds.{BLOCKED}va.com
  • http://{BLOCKED}search.com
  • http://{BLOCKED}s-search.com
  • http://{BLOCKED}search.com
  • http://{BLOCKED}tra-search.com
  • http://{BLOCKED}ring.su/
  • http://{BLOCKED}yope.su/
  • http://{BLOCKED}een.ru/
  • http://{BLOCKED}rusn.su/
  • http://{BLOCKED}-news.ru/


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.914.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年7月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.915.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年7月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • SecurityCenterServer{number}

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 2}
    • License = "444"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 2}
    • License = "444"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main\FeatureControl\FEATURE_BROWSER_EMULATION
    • {random filename 1}.exe = "11001"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random entry} = "%Application Data%\{random folder name}\{random filename 1}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random entry} = "%Application Data%\{random folder name}\{random filename 1}.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random foldername}\{random filename 1}.exe
  • %System%\{random filename 2}.exe
  • %Tasks%\Security Center Update - {number}.job

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_ZCLICK.HB」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {random key 1}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {random key 2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • {random key 2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • {random key 1}


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