Trend Micro Security

TROJ_ZBOT.ESF

2013年11月26日
 解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

Trojan-Spy.Win32.Zbot.bxam (Kaspersky); Mal/Zbot-DE (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 200

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 218,112 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年7月18日
ペイロード 情報収集

侵入方法

マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • http://{BLOCKED}hcheckstart.com/large.exe

インストール

マルウェアは、以下のフォルダを追加します。

  • %Application Data%\{random folder name 1}
  • %Application Data%\{random folder name 2}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe
  • taskhost.exe
  • taskeng.exe
  • Dwm.exe
  • wscntfy.exe
  • ctfmon.exe
  • rdpclip.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{GUID} = %Application Data%\{random folder name 1}\{random file name}.exe

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random folder name 1}\{random file name}.exe - copy of itself
  • %Application Data%\{random folder name 2}\{random file name} - contains encrypted stolen data

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random characters}

マルウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%Windows%\EXPLORER.EXE = "%Windows%\EXPLORER.EXE:*:Enabled:Windows Explorer"

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

マルウェアは、感染したコンピュータ上でInternet Explorer(IE)の使用状況を監視します。マルウェアは、特にIEのアドレスバーまたはタイトルバー情報を監視しますが、ユーザが銀行関連Webサイトを閲覧しそのサイトのアドレスバーまたはタイトルバーに以下の文字列が含まれていた場合、正規Webサイトを装った偽のログインページを作成します。

  • https*/ach/*
  • https*/wire/*
  • https*/wires/*
  • https*53.com*
  • https*banking-services.com*
  • https*bankofamerica.com*
  • https*bbt.com*
  • https*bnymellon*
  • https*brdoffice*
  • https*business.hsbc*
  • https*businessonline.tdbank.com*
  • https*capitalone.com*
  • https*capitalonebank*
  • https*cashplus*
  • https*chase.com*
  • https*citigroup.com*
  • https*cmserver*
  • https*comerica.com*
  • https*directnet*
  • https*ebc_ebc*
  • https*enternetbank*
  • https*firstplacebankecomm*
  • https*fiservsa4*
  • https*fnbgranbury*
  • https*fremontnational*
  • https*goldleaf*
  • https*gs.com/*
  • https*gsfundadmin.com/*
  • https*hewitt.com*
  • https*hsbcnet*
  • https*iebanking*
  • https*internetbanking*
  • https*jpmorgan.com*
  • https*jpmorganchase*
  • https*key.com*
  • https*morganstanley*
  • https*mphro.com*
  • https*northerntrust.com*
  • https*onlinecashmanagement*
  • https*pnc.com*
  • https*pncbank.com*
  • https*raiffeisendirect*
  • https*raiffeisenonline*
  • https*rbc*
  • https*rbs.com*
  • https*regions.com*
  • https*scotiabank*
  • https*secure.ally.com*
  • https*singlepoint.usbank.com*
  • https*statestreet.com*
  • https*suntrust*
  • https*svbconnect*
  • https*tdcommercialbanking*
  • https*unicreditbank*
  • https*volksbankromania*
  • https*wachovia.com*
  • https*webcashmgmt*
  • https*wellsfargo.com*

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}thcheckstart.com/product-specs-9.html
  • http://{BLOCKED}ns.com/ban.rmftl
  • http://{BLOCKED}minute.com/ban.dtld

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Personal certificates (MY)
  • FTP credentials for the following FTP applications:
    • FlashXP
    • Ghisler
    • IPSwitch
    • Filezilla
    • FTPFar
    • WinSCP
    • FTPCommander
    • CoreFTP
    • SmartFTP
    • Flashplayer data
  • Internet session cookies

情報の送信先

収集された情報は、以下のWebサイトにアップロードされます。

  • http://{BLOCKED}hcheckstart.com/rss233.php

ハッシュ値情報

マルウェアは、以下のMD5ハッシュ値を含んでいます。

  • dfbee86af1738e9819708f5fca9e7dc5

マルウェアは、以下のSHA1ハッシュ値を含んでいます

  • 17590d6edba7f2c81487d40b3bdca6bc7d97180e


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 8.299.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年7月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {GUID} = %Application Data%\{random folder name 1}\{random file name}.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %Windows%\EXPLORER.EXE = %Windows%\EXPLORER.EXE:*:Enabled:Windows Explorer
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter
    • Enabled = 0
    • EnabledV8 = 0

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft
    • {random characters}

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random folder name 1}
  • %Application Data%\{random folder name 2}

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_ZBOT.ESF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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