Trend Micro Security

TROJ_ZBOT.BWF

2012年12月17日
 更新者 : Sabrina Lei Sioting

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。 ユーザが監視サイトのいずれかにアクセスすると、マルウェアは、キー入力操作情報を収集します。 マルウェアは、特定の銀行および金融機関のWebサイトで利用されるユーザ名やパスワードなどの個人情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 121,344 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年9月20日
ペイロード ファイルの作成, 情報収集

感染ポイント

マルウェアは、以下のWebサイトからダウンロードされたファイルとして、コンピュータに侵入します。

  • http://{BLOCKED}line.com/f_32thg2ihfloeil/pxbot.exe

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random1}\{random}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random2}\{random}.yzy

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random1}
  • %Application Data%\{random2}

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{56E358FA-8BE4-7EF8-9E04-6D2D640BB6E7} = %Application Data%\{random1}\{random}.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random}

情報漏えい

マルウェアは、感染したコンピュータ上でInternet Explorer(IE)の使用状況を監視します。マルウェアは、特にIEのアドレスバーまたはタイトルバー情報を監視しますが、ユーザが銀行関連Webサイトを閲覧しそのサイトのアドレスバーまたはタイトルバーに以下の文字列が含まれていた場合、正規Webサイトを装った偽のログインページを作成します。

  • !*.microsoft.com/*
  • !http://*
  • !http://*myspace.com*
  • !http://*odnoklassniki.ru/*
  • !http://vkontakte.ru/*
  • @*/atl.osmp.ru/*
  • @*/login.osmp.ru/*
  • http://www.bankofscotlandhalifax-online.co.uk/
  • http://www.halifax.co.uk/onlineservices/login.asp*
  • http://www.hsbc.co.uk/1/2*
  • https://banking.bankofscotlandhalifax-online.co.uk/*
  • https://banking.halifax-online.co.uk/*
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/argdvhge.js
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/bdfsghwe.js
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/crjfkmkss.js
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/d56dged.js
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/y.php?ct=
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/y.php?f=1&ct=
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/y.php?f=4&ct=
  • https://hliksdata.ws/f2_32hit8ughoiewhdshui3/sp1/y.php?f=5&ct=
  • https://ibank.barclays.co.uk/*
  • https://www.bankofscotlandhalifax-online.co.uk/*
  • https://www.halifax-online.co.uk/*
  • https://www.hsbc.co.uk/1/2*

マルウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}line.com/f_32thg2ihfloeil/yif3hj373959fd/up2/mxconfig.bin
  • http://{BLOCKED}line.com/ups/dcfg1.bin

ユーザが監視サイトのいずれかにアクセスすると、マルウェアは、キー入力操作情報を収集します。

なお、このファイルの内容である監視Webサイトのリストは、常時変更されます。

マルウェアは、以下の銀行もしくは金融機関で利用される個人情報を収集します。

  • Barclays
  • HSBC
  • Halifax
  • Microsoft
  • Myspace
  • OSPM
  • Odnoklassniki
  • Vkontakte

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}line.com/f_32thg2ihfloeil/yif3hj373959fd/gate_38g72fugh32ufi.php

その他

解析の結果、マルウェアによるバックドア活動は確認されませんでした。

ハッシュ値情報

マルウェアは、以下のMD5ハッシュ値を含んでいます。

  • 4cf92a6ee4c39a262ad4cfc60feca748

マルウェアは、以下のSHA1ハッシュ値を含んでいます

  • 8a85225fa163f7dd72175f1b602663711d2449c6


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 07.476.09
VSAPI パターンリリース日: 2010年9月20日
VSAPI パターンリリース日: 9/20/2010 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {56E358FA-8BE4-7EF8-9E04-6D2D640BB6E7}=%Application Data%\{random1}\{random}.exe

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
    • {random}

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%Application Data%\{random1}
%Application Data%\{random2}

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_ZBOT.BWF」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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