Trend Micro Security

TROJ_UPATRE.YYSKR

2015年7月11日
 解析者: Miguel Carlo Ang   

 別名:

TrojanDownloader:Win32/Upatre!rfn(Microsoft);Trojan-Downloader.Win32.Upatre.aqfl(Kaspersky);Win32/TrojanDownloader.Waski.F(ESET-NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、このマルウェアにより強制終了されるプロセスに関連するファイルを削除します。これにより、削除されたファイルに関連するプログラムおよびアプリケーションが無効となります。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。この結果、マルウェアの不正活動が感染コンピュータ上で展開されることとなります。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 49,152 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年7月11日
ペイロード ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\EyeIbin.exe

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\Ibin5D38.txt - temporary container of encrypted code and file

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
kereruthjertr456 = 1

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
WinNtM = 1 (if malwarebytes found in the system)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
WinNtE = 1 (if ESET found in the system)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
WinNtAv = 1 (if AVG found in the system)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
WinNtAr = 1 (if Avira found in the system)

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • mbam.exe (Malwarebytes Anti-Malware)
  • ekrn.exe (ESET Smart Security)
  • avgui.exe (AVG User Interface)
  • avgnt.exe (Avira System Tray Tool)

マルウェアは、このマルウェアにより強制終了されるプロセスに関連するファイルを削除します。これにより、削除されたファイルに関連するプログラムおよびアプリケーションが無効となります。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.221.89:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.144.177:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.22.227:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.31.1:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.31.6:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.16.79:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.107.12:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.236.2:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.167.4:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.175.213:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.27.163:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.255.79:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.24.114:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.203.173:443/status11.pdf
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.239.34:443/status11.pdf

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\djurqajn.exe

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。この結果、マルウェアの不正活動が感染コンピュータ上で展開されることとなります。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • icanhazip.com

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.708.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年6月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.709.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年6月3日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • kereruthjertr456 = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • WinNtM = 1 (if malwarebytes found in the system)
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • WinNtE = 1 (if ESET found in the system)
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • WinNtAv = 1 (if AVG found in the system)
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • WinNtAr = 1 (if Avira found in the system)

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Ibin5D38.txt

手順 5

「TROJ_UPATRE.YYSKR」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • TSPY_DYRE.YYSKR

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_UPATRE.YYSKR」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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