Trend Micro Security

TROJ_STARTER.TJBGBX

2018年8月15日
 解析者: Augusto II Remillano   

 別名:

W97M/Drop.Agent.ylarw (Antivir), DOC/TrojanDropper.Agent.EX trojan (NOD32), Trojan.Mdropper (Norton)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, Eメール経由による侵入

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 582,041 bytes
タイプ DOC
メモリ常駐 なし
発見日 2018年6月26日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\BlocK.txt - a blank text file
  • %User Temp%\decoy.doc - a blank Microsoft Word document

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\iNteldriVerupd1.sCt - detected as TROJ_STARTER.TJBGBX, contains a VBS scriptlet that runs %User Temp%\TasK.BaT
  • %User Temp%\TasK.BaT - creates %User Temp%\BlocK.txt and executes %User Temp%\2nd.bat
  • %User Temp%\2nd.bat - detected as TROJ_STARTER.TJBGBX. Executes the malware's payload (%User Temp%\ExE.exe), closes Winword.exe, deletes Resiliency registry keys and overwrites a file with %User Temp%\decoy.doc. This batch script will then open the overwritten file.
  • %User Temp%\ExE.exe - The malware's payload. Detected as TSPY_SWOTTER.THFBOAJ.

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\11.0\Word\
Resiliency

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\12.0\Word\
Resiliency

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\14.0\Word\
Resiliency

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\15.0\Word\
Resiliency

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\16.0\Word\
Resiliency

作成活動

マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。この脆弱性が利用されると、マルウェアは不正なファイルを作成します。

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • hxxp://{BLOCKED}u/newbuild/t.php?thread=0&stats=send

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\BlocK.txt - 白紙のテキストファイル
  • %User Temp%\decoy.doc - 白紙のMicrosoft Word文書

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\ iNteldriVerupd1.sCt - TROJ_STARTER.TJBGBX として検出される。%User Temp%\ TasK.BaT を実行するVBSスクリプトレットが含まれる
  • %User Temp%\ TasK.BaT - %User Temp%\ BlocK.txtを作成し、%User Temp%\ 2nd.batを実行する
  • %User Temp%\ Second.bat - TROJ_STARTER.TJBGBX として検出される。 マルウェアのペイロード(%User Temp%\ ExE.exe)を実行し、Winword.exeを終了し、Resiliencyレジストリキーを削除し、%User Temp%\ decoy.docでファイルを上書きする。その後、このバッチスクリプトは、上書きされたファイルを開く
  • %User Temp%\ ExE.exe - マルウェアのペイロード。 TSPY_SWOTTER.THFBOAJ として検出される

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.342.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年6月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.343.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年6月27日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\decoy.doc
  • %User Temp%\ExE.exe
  • %User Temp%\TasK.BaT
  • %User Temp%\2nd.bat
  • %User Temp%\iNteldriVerupd1.sCt
  • %User Temp%\BlocK.txt

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_STARTER.TJBGBX」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。


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