Trend Micro Security

TROJ_ROVNIX.I

2016年1月11日
 解析者: Pearl Charlaine Espejo   

 別名:

Trojan.Rovnix (Malwarebytes); TrojanDropper:Win32/Rovnix.P (Microsoft); W32/ROVNIX.YPOE!tr (Fortinet); Trojan.Win32.Rovnix.AB (Baidu-International)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。 マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 453,482 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年12月25日
ペイロード 情報収集, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\L{Volume ID}
  • %User Temp%\NTFS.sys
  • %User Temp%\tmp{random characters}.tmp
  • %System%\BOOT.dat

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\BackUp{Volume ID}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • "Global\INSNTFS{Volume ID}"
  • "Global\UACNTFS{Volume ID}"
  • "Global\BDNTFS{Volume ID}"

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
BackUp{Volume ID} = "%Application Data%\BackUp{Volume ID}.exe"

マルウェアは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • Service Name: BS{Volume ID}
    Display Name: BS{Volume ID}
    Start Type: SERVICE_DEMAND_START
    Binary Pathname: %User Temp%\NTFS.sys

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Sysinternals\
C
EulaAccepted = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Installer\Products\B{Volume ID}
LP = "%User temp%\L{Volume ID}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
RSA{Volume ID} = "%System%\rundll32.exe "%Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\RSA{Volume ID}.dll",DllInitialize"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Disk Defragmenter = "%System%\rundll32.exe "%Application Data%\defragsvc.dll",DllInitialize"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Installer\Products\B{Volume ID}
ID = "-- default --"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • iexplore.exe

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}erfliremsnk.net/cgi-bin/150915/post.cgi

マルウェアは、以下のプロセスの存在を確認します。

  • explorer.exe

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは、以下のいずれかのユーザ名が感染コンピュータで確認される場合、自身を終了します。

  • luser
  • perl
  • python
  • trace
  • dump

マルウェアは、以下を実行します。

  • マルウェアは、暗号化されたコードを読み込むためにNTFSブートセクタを変更します。
  • 以下のいずれかによってハードディスクが保護または暗号化されている場合、自身を終了します。
    • BitLocker
    • VeraCrypt
    • TrueCrypt
  • 現在のユーザのログオフ
  • %User Temp% フォルダ内にあるファイルの削除
  • マルウェアの名称またはパスに以下の部分文字列が含まれる場合、自身を終了します。
    • samp
    • smpl
    • vir
    • malw
    • test
    • troj
(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは以下の情報を収集し、自身のサーバに報告します。

  • マルウェアのID
  • ログファイルのファイルパスと名称
  • オペレーティング・システム(OS)のバージョンおよびアーキテクチャ
  • ファイルシステム
  • ボリュームID
  • コンピュータの日付および時刻
  • 子プロセスID
  • 子ファイルのパスとファイル名
  • 親プロセスID
  • 親ファイルのパスとファイル名
  • マルウェアの現在のディレクトリ
  • ユーザ名
  • SIDの副権限のレベル

マルウェアは、自身が仮想環境下で実行されているかを確認するため、以下をチェックします。

  • VMSwitchUserControlClass(VMWareのウィンドウ名)
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\HARDWARE\ACPI\DSDT\PRLS__\PRLSACPI(Parallels Workstationのレジストリキー)
  • CPUID(Parallels WorkstationのCPUIDと比較するため)

マルウェアは、自身が仮想環境下で実行されていることを確認した場合、不正活動を続行しません。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.258.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年1月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.259.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年1月8日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
  • BS{Volume ID}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • BackUp{Volume ID} = "%Application Data%\BackUp{Volume ID}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • RSA{Volume ID} = "%System%\rundll32.exe "%Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\RSA{Volume ID}.dll",DllInitialize
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Disk Defragmenter = "%System%\rundll32.exe "%Application Data%\defragsvc.dll",DllInitialize"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Installer\Products\B{Volume ID}
    • LP = "%User Temp%\L{Volume ID}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Installer\Products\B{Volume ID}
    • ID = "-- default --"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Sysinternals\C
    • EulaAccepted = 1

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\L{Volume ID}
  • %User Temp%\NTFS.sys
  • %User Temp%\tmp{random characters}.tmp
  • %System%\BOOT.dat

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_ROVNIX.I」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

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