Trend Micro Security

TROJ_ROOTER.DRL

2012年10月9日
 解析者: Karl Dominguez   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のインスタンスを非表示で起動し、収集した情報を特定のWebサイトに送信します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年9月22日
ペイロード Internet Explorer(IE)のウインドウを起動

侵入方法

スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\{random characters}.exe - TROJ_RAMNIT.SMUT

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Startup%\{random characters}.exe
  • %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe

(註: %User Startup%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup " です。. %Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\{random characters}

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • Default Internet browser

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "%System%\userinit.exe, %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\userinit.exe,」となります。)

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot

作成活動

スパイウェアは、収集した情報を保存するために以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random characters}.log

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、IEのインスタンスを非表示で起動し、収集した情報を以下のWebサイトに送信します。

  • {BLOCKED}423dsarr.com
  • {BLOCKED}997664632974df.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_ROOTER.DRL」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

     
    • TROJ_RAMNIT.SMUT

手順 3

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「TROJ_ROOTER.DRL」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit = %System%\userinit.exe, %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe
      To: Userinit = %System%\userinit.exe,

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Program Files%\{malware path}

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random characters}.log

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_ROOTER.DRL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください

関連マルウェア