Trend Micro Security

TROJ_RECSLURP.YY

2015年5月6日
 解析者: Rommel Abraham Joven   

 別名:

Trojan.Smoaler(Symantec); TrojanDownloader:Win32/Recslurp.B(Microsoft); W32/Agent.QKJ!tr(Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 118,622 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年4月22日

侵入方法

マルウェアは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System%\rundll32.exe
  • %Application Data%\csrss.exe
  • %Application Data%\svchost.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Registry ValueName} = "%Application Data%\csrss.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Registry ValueName} = "%System%\rundll32.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Registry ValueName} = "%Application Data%\svchost.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Software\Microsoft\Shared Police
MachineParam = "{hex data}"

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • smtp.gmail.com

「{Registry ValueName}」には、以下のいずれかが当てはまります。

  • WindowsのService Host Process
  • Windowsのホストプロセス (Rundll32.exe)
  • クライアント・サーバ・ランタイム・プロセス

またマルウェアは、自身が接続を試みるIPアドレスを生成します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.620.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年4月22日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.621.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年4月23日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Registry ValueName} = "%Application Data%\csrss.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Registry ValueName} = "%System%\rundll32.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Registry ValueName} = "%Application Data%\svchost.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Software\Microsoft\Shared Police
    • MachineParam = "{hex data}"

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_RECSLURP.YY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

変更や破損されたシステムファイルを復元します。

システムファイルの復元:

Windows 2000 の場合:

  1. Windows のインストールCDを使用して、コンピュータを再起動します。
  2. [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択します。
  3. [名前]欄に以下を入力し、[OK]をクリックします。
    expand D:\i386\<復元するファイルのパス名およびファイル名>.ex_ %windir%\system32\<復元するファイルのパス名およびファイル名>.exe
  4. 註:上記例の "D:" は、"<WindowsインストールCDが挿入されたドライブレター>:" となります。ご利用のパソコンのドライブレターをご確認ください。)

Windows XP および Windows Server 2003 の場合:

  1. [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択します。
  2. [名前]欄に以下を入力し、[OK]をクリックします。
    MSCONFIG
  3. [システム構成ユーティリティ]の[通常スタートアップ - デバイス ドライバとサービスをすべて読み込みます。]のオプションが選択されているの確認します。
  4. [ファイルの復元]をクリックします。
  5. [インストール元からファイルを1つ展開]ダイアログボックスが表示されると、各欄に以下のように入力します。
  6. 入力方法:
    • 復元するファイル:復元するファイルのパス名およびファイル名
    • 復元の参照元:"Windows CAB" ファイルへのパス名
      パス名は、ご利用のコンピュータにより異なります。ローカルドライブの場合、通常、"C:\WINDOWS\OPTIONS\INSTALL" となります。
    • ファイルの保存先:復元するファイルのパス名
      (ファイル名を入力しないでください)
  7. [展開]をクリックします。

Windows Vista または Windows 7 の場合:

  1. Windows のインストールCDを使用して、コンピュータを再起動します。
  2. 再起動するかどうかの確認画面が表示されると、いずれかのキーを入力し、表示される指示に従います。
  3. [Windowsのインストール]または[システム回復オプション]で、使用する言語を選択し、[次へ]をクリックします。
  4. [コンピュータを修復する]をクリックします。
  5. 修復する Windows インストールを選択し、[次へ]をクリックします。
  6. [システム回復オプション]メニューで、[スタートアップ修復]をクリックします。これにより、変更または削除されたシステムファイルが自動的に復元されることとなります。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_RECSLURP.YY」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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