Trend Micro Security

TROJ_RANSOM.JL

2012年10月8日
 解析者: Christopher Daniel So   

 別名:

TrojanDownloader:Win32/Abgade.A (Microsoft), SpywareGuard2008 (Symantec), Trojan-Ransom.Win32.XBlocker.aok (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: はい
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 なし
発見日 2010年6月9日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\3HP4568tQ1aJl1S.exe

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Desktop%\COMO DESENCRIPTAR ARCHIVOS!!!.txt

(註: %Desktop%フォルダは、Windows 98 および MEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\デスクトップ" です。 Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合は "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\.ENCRYPTED!!!

HKEY_CLASSES_ROOT\PMVPITBREEAODSF

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\.ENCRYPTED!!!
(Default) = "PMVPITBREEAODSF"

HKEY_CLASSES_ROOT\PMVPITBREEAODSF
(Default) = "CRYPTED!"

HKEY_CLASSES_ROOT\PMVPITBREEAODSF\DefaultIcon
(Default) = "%User Temp%\3HP4568tQ1aJl1S.exe,0"

HKEY_CLASSES_ROOT\PMVPITBREEAODSF\shell\
open\command
(Default) = "%User Temp%\3HP4568tQ1aJl1S.exe"

その他

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • bmp
  • doc
  • gif
  • htm
  • html
  • jpg
  • lnk
  • mdb
  • pdf
  • png
  • ppt
  • txt
  • xls
  • zip


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.792.15
VSAPI パターンリリース日: 2011年1月26日
VSAPI パターンリリース日: 1/26/2011 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_RANSOM.JL」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • .ENCRYPTED!!!
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • PMVPITBREEAODSF

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Desktop%\COMO DESENCRIPTAR ARCHIVOS!!!.txt

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_RANSOM.JL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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