Trend Micro Security

TROJ_PIDIEF.SMQA

2010年10月29日
 解析者: Michael Cabel   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。その理由として、ダメージ度や感染力、あるいは、その両方の脅威レベルの高まりが挙げられます。特にこのマルウェアは、"Adobe Flash Player" および "Adobe Acrobat" 内のゼロデイ脆弱性を利用して感染活動をします。

脆弱性を利用すると、マルウェアは、感染コンピュータ内にファイルを作成します

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

マルウェアは、他の不正プログラムもしくはアドウェア等、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 241,679 bytes
タイプ PDF
メモリ常駐 なし
発見日 2010年10月29日
ペイロード Drops files

侵入方法

マルウェアは、他の不正プログラムもしくはアドウェア等、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

その他

実行されると、マルウェアは、"Adobe Flash Player" および "Adobe Acrobat" に存在する脆弱性を利用したゼロデイ攻撃を実行します。ゼロデイ攻撃とは、ソフトウェアにセキュリティ上の脆弱性が発見されたときに、問題の存在自体が広く公表される前にその脆弱性を悪用して実行される攻撃のことです。ユーザの対処期間が0日で行われる攻撃であるため「ゼロデイ攻撃」と呼びます。

セキュリティ対策の面からも以下の説明を参照してください。

脆弱性を利用すると、マルウェアは、感染コンピュータ内に以下のようにファイルを作成します。

  • %User Temp%\~.exe - detected as TROJ_WISP.SMA
  • %User Temp%\~temp.bat - non-malicious file

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 7.579.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年10月29日

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsの検索機能([スタート] → [検索] → [ファイルとフォルダすべて] を選択)などを使用して、この「TROJ_PIDIEF.SMQA」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_PIDIEF.SMQA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。

手順 4

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチが適用されるまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元から正式な修正パッチが公開され次第、ダウンロードし適用することをお勧めします。


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