Trend Micro Security

TROJ_PIDIEF.EOT

2013年2月28日
 解析者: Jaime Benigno Reyes   

 別名:

Exploit:Win32/CVE-2013-0641 (Microsoft), Exploit.JS.Pdfka.giy (Kaspersky), Exploit.JS.Pdfka (Ikarus), PDF:Exploit.PDF-JS.VD (Bitdefender)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、2013年2月に確認されたAdobe社製品に存在する脆弱性「CVE-2013-0641」を利用し、マルウェア「MiniDuke」を作成する特別に細工されたPDFファイルです。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PDF
発見日 2013年2月28日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %All User's Application Data%\{random}.{random}
  • %All User's Application Data%\{user's existing folder}\{random}.{random}
  • %Application Data%\{random}.tmp
  • %Application Data%\update.cmd
  • %User Temp%\acrord32_sbx\D.T
  • %User Temp%\acrord32_sbx\L2P.T

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Temporary Internet Files%\eu_advisory.pdf

(註:%Temporary Internet Files%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Temporary Internet Files"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Microsoft\Windows\Temporary Internet Files" です。)

作成活動

マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。この脆弱性が利用されると、マルウェアは不正なファイルを作成します。

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

その他

マルウェアは、以下のファイルを開き、正規のPDFファイルであるかのように装います。

  • eu_advisory.pdf


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.756.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年2月28日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.757.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年2月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %All User's Application Data%\{random}.{random}
  • %All User's Application Data%\{user's existing folder}\{random}.{random}
  • %Application Data%\{random}.tmp
  • %Application Data%\update.cmd
  • %User Temp%\acrord32_sbx\D.T
  • %User Temp%\acrord32_sbx\L2P.T
  • %Temporary Internet Files%\eu_advisory.pdf

手順 4

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_PIDIEF.EOT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。

日本語情報はこちら


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください