Trend Micro Security

TROJ_PHIRES.B

2013年4月29日
 解析者: Maydalene Edsel Salvador   

 別名:

Trojan:Win32/Startpage.KR (Microsoft), Generic.bfr!bb (NAI), Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt), Trojan.Generic.4767774 (BitDefender), W32/StartPage.CC!tr.dldr (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 システムへの影響:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 253,965 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2012年9月1日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\wwwwwww.1nk
  • %User Profile%\Local Settings\Temp\$$dmsf.bat
  • %Program Files%\Common Files\TaoBao\ÌÔ±¦.ico
  • %Program Files%\Common Files\TaoBao\СÓÎÏ·.ico
  • %Program Files%\Internet Explorer\SIGNUP\wwwwwww.exe
  • %Windows%\RkRealTech.exe
  • %Windows%\RtkSYUdp.exe
  • %Windows%\system32\kbd101b.dll
  • %Windows%\system32\kbd101c.dll
  • %Windows%\system32\kbd103.dll
  • %Windows%\system32\kbd106.dll
  • %Windows%\system32\kbdjpn.dll
  • %Windows%\system32\kbdkor.dll
  • %Windows%\system32\dllcache\kbd101b.dll
  • %Windows%\system32\dllcache\kbd101c.dll
  • %Windows%\system32\dllcache\kbd103.dll
  • %Windows%\system32\dllcache\kbd106.dll
  • %Windows%\system32\dllcache\kbdjpn.dll
  • %Windows%\system32\dllcache\kbdkor.dll
  • %User Profile%\Local Settings\Temp\ÍøÖ·Ö®¼Ò.tmp
  • %Program Files%\COMMON FILES\TaoBao\ÌÔ±¦.tmp
  • %Program Files%\COMMON FILES\TaoBao\4399СÓÎÏ·.TMP
  • %User Profile%\Local Settings\Temp\$$RAVSING.BAT
  • %User Profile%\Local Settings\Temp\$RAR{RANDOMDIGIT}.JSE
  • %Windows%\system32\SET{RANDOM_DIGIT}.tmp
  • %User Profile%\Local Settings\Temp\$RAR{RANDOM_DIGIT}.TMP

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %Windows%\regedit.exe
  • %Windows%\system32\cmd.exe

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\TaoBao

(註:%Program Files%フォルダは、Windows 2000、Server 2003、XP (32ビット)、通常 Vista (32ビット) および 7 (32ビット) の場合、通常 "C:\Program Files"、Windows XP (64ビット)、Vista (64ビット) および 7 (64ビット) の場合、通常 "C:\Program Files (x86)" です。)

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %Application Data%\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\desktop.ini
  • %Application Data%\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\{RANDOM_FILENAME}.lnk

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\.1nk

HKEY_CLASSES_ROOT\.ur1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\International

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
HideDesktopIcons

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{RANDOM}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
UserAssist\{RANDOM}\Count

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.1nk

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.ur1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{RANDOM}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Desktop\NameSpace\{RANDOM}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
DontShowMeThisDialogAgain
CompatWarningForwwwwwww.exe = "no"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = "http://www.hae123.com/"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"http://www.google.com"」となります。)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}e.{BLOCKED}w.com/
  • http://www.{BLOCKED}3.com/
  • http://www.{BLOCKED}r.com/ietj/011.htm?0825
  • www.{RANDOM_DIGIT}.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 9.874.08
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年8月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_PHIRES.B」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • wwwwwww.1nk
  • dmsf.bat
  • wwwwwww.exe
  • RkRealTech.exe
  • RtkSYUdp.exe
  • kbd101b.dll
  • kbd101c.dll
  • kbd106.dll
  • kbd103.dll
  • kbdjpn.dll
  • kbdkor.dll
  • RAVSING.BAT
  • $RAR0426120624.JSE
dmsf.bat
  • wwwwwww.exe
  • RkRealTech.exe
  • RtkSYUdp.exe
  • kbd101b.dll
  • kbd101c.dll
  • kbd106.dll
  • kbd103.dll
  • kbdjpn.dll
  • kbdkor.dll
  • RAVSING.BAT
  • $RAR0426120624.JSE
  • [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  • 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  • Windows Vista および 7 の場合:

    1. [スタート]をクリックします。
    2. [プログラムとファイルの検索]に、以下を入力します。
       
      • wwwwwww.1nk
      • dmsf.bat
      • wwwwwww.exe
      • RkRealTech.exe
      • RtkSYUdp.exe
      • kbd101b.dll
      • kbd101c.dll
      • kbd106.dll
      • kbd103.dll
      • kbdjpn.dll
      • kbdkor.dll
      • RAVSING.BAT
      • $RAR0426120624.JSE
    3. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

  • 手順 4

    以下のフォルダを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • TaoBao

    手順 5

    このレジストリキーを削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CLASSES_ROOT
      • .1nk
    • In HKEY_CLASSES_ROOT
      • .ur1
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer
      • International
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
      • HideDesktopIcons
    • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
      • {RANDOM}
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\UserAssist\{RANDOM}
      • Count
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
      • .1nk
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
      • .ur1
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
      • {RANDOM}
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Desktop\NameSpace
      • {RANDOM}

    手順 6

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\DontShowMeThisDialogAgain
      • CompatWarningForwwwwwww.exe = "no"

    手順 7

    変更されたレジストリ値を修正します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
      • From: Start Page = "%http://www.hae123.com/"
        To: Start Page = "http://www.google.com"

    手順 8

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_PHIRES.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 9

    以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

    • %Application Data%\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\desktop.ini
    • %Application Data%\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\{RANDOM_FILENAME}.lnk


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