Trend Micro Security

TROJ_OBVOD.F

2012年10月9日
 解析者: Sabrina Lei Sioting   
 更新者 : Kathleen Notario

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 111,616 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年12月5日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random filename}.exe

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random filename}.exe.b

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間になるとマルウェアが実行されます。

  • every hour

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
DisableScriptDebuggerIE = "yes"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Error Dlg Displayed On Every Error = "no"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
AtTaskMaxHours = "48"

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして不正なファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}b5ae312fee06c013f1886e489e1b2f73da06c954ed24.pfif2.{BLOCKED}undred.cm

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.634.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年12月9日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.635.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年12月10日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_OBVOD.F」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • DisableScriptDebuggerIE = "yes"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • Error Dlg Displayed On Every Error = "no"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = 48

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random filename}.exe.b
  • %Windows%\Tasks\At1.job
  • %Windows%\Tasks\At10.job
  • %Windows%\Tasks\At11.job
  • %Windows%\Tasks\At12.job
  • %Windows%\Tasks\At13.job
  • %Windows%\Tasks\At14.job
  • %Windows%\Tasks\At15.job
  • %Windows%\Tasks\At16.job
  • %Windows%\Tasks\At17.job
  • %Windows%\Tasks\At18.job
  • %Windows%\Tasks\At19.job
  • %Windows%\Tasks\At2.job
  • %Windows%\Tasks\At20.job
  • %Windows%\Tasks\At21.job
  • %Windows%\Tasks\At22.job
  • %Windows%\Tasks\At23.job
  • %Windows%\Tasks\At24.job
  • %Windows%\Tasks\At3.job
  • %Windows%\Tasks\At4.job
  • %Windows%\Tasks\At5.job
  • %Windows%\Tasks\At6.job
  • %Windows%\Tasks\At7.job
  • %Windows%\Tasks\At8.job
  • %Windows%\Tasks\At9.job

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_OBVOD.F」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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