Trend Micro Security

TROJ_NJWORM.DK

2015年1月12日
 解析者: David John Agni   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 338,961 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年1月9日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\WinAutoi.exe

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\WinAutoi.exe.ini

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WinAutoi.exe = "%User Temp%\WinAutoi.exe"

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WinAutoi.exe = "%User Temp%\WinAutoi.exe"

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\WinAutoi.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを改変します。

  • %System Root%\IO.SYS
  • %System Root%\MSDOS.SYS
  • %System Root%\NTDETECT.COM
  • %System Root%\ntldr

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System Root%\Email and Password List.vbs

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

マルウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%User Temp%\WinAutoi.exe = "%User Temp%\WinAutoi.exe:*:Enabled:WinAutoi.exe"

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • a.servecounterstrike.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TROJ_NJWORM.DK」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WinAutoi.exe = "%User Temp%\WinAutoi.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WinAutoi.exe = "%User Temp%\WinAutoi.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %User Temp%\WinAutoi.exe = "%User Temp%\WinAutoi.exe:*:Enabled:WinAutoi.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\WinAutoi.exe
  • %User Startup%\WinAutoi.exe
  • %User Temp%\WinAutoi.exe.ini

手順 6

  1. コマンドプロンプトを起動します。
    • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:
      [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、cmd と入力し、Enter を押します。
    • Windows Vista、7、Server 2008 の場合:
      [スタート]をクリックし、検索入力欄に cmd と入力し、Enter を押します。
    • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
      [スタート]-[プログラムとファイルの検索]に cmd と入力し、Enter を押します。画面の左下隅を右クリックし、[コマンド プロンプト]を選択します。
      cmd は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
  2. コンソールウィンドウに以下を入力します。
  3. ATTRIB [+R | -R] [+A | -A ] [+S | -S] [+H | -H] [+I | -I] [ドライブ:][パス][ファイル名] [/S [/D] [/L]]

    各コマンドの意味は以下のとおりです。
    +:属性の設定
    -:属性の解除
    R:読み取り専用属性
    A:アーカイブ属性
    S:システムファイル属性
    H:隠しファイル属性
    I:非インデックス対象ファイル属性
    [drive:][path][filename]
    [ドライブ:][パス][ファイル名]:attribで処理するファイルの指定
    /S:現在のフォルダとすべてのサブフォルダ内で一致するファイルの処理
    /D:フォルダも処理
    /L:Symbolic Link(シンボリックリンク)のターゲットに対するシンボリックリンク属性での動作

    コマンド例:
    Dドライブ内のサブフォルダを含むすべてのフォルダおよびファイルの隠しファイル属性を解除する場合。
    • ATTRIB -H D:\* /S /D
  4. 他のドライブやディレクトリ内のフォルダおよびファイルに対して、手順 3.)を繰り返してください。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_NJWORM.DK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください