Trend Micro Security

TROJ_MDROP.SW

2011年4月27日
 解析者: Karl Dominguez   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアには、2つの不正なShockWave Flashファイル(拡張子SWF)が埋め込まれています。マルウェアは、これらのSWFファイルを利用して「CVE-2011-0611」の脆弱性を悪用します。トレンドマイクロ製品では、これらの不正なSWFファイルを「SWF_EXPLOIT.WS」として検出します。

脆弱性が利用できると、マルウェアは、ファイルを作成します。

マルウェアは、他の不正プログラムもしくはアドウェア等、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、脆弱性を利用して「ゼロデイ攻撃」を仕掛けます。


  詳細

ファイルサイズ 82,558 bytes
タイプ DOC
発見日 2011年4月22日

侵入方法

マルウェアは、他の不正プログラムもしくはアドウェア等、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • hwp.exe

その他

マルウェアは、脆弱性を利用して「ゼロデイ攻撃」を仕掛けます。セキュリティ対策の面からもこの脆弱性に関する以下の説明をご参照ください。

  • CVE-2011-0611
  • http://www.adobe.com/support/security/bulletins/apsb11-07.html

この脆弱性に関する日本語情報については、こちらをご参照ください。

このマルウェアには2つの不正なShockWave Flashファイル(拡張子SWF)が埋め込まれています。マルウェアは、これらのSWFファイルを利用して「CVE-2011-0611」の脆弱性を悪用します。トレンドマイクロ製品では、これらの不正なSWFファイルを「SWF_EXPLOIT.WS」として検出します。

この脆弱性が利用できると、マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\svchost.exe - TROJ_DLOADR.WSA
  • %User Temp%\AAAA - 無害な文書ファイル(拡張子DOC)。マルウェアは、このファイルを開き、自身の不正活動を隠します。

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Temp" です。)

マルウェアは、自身を無害な文書ファイル "%User Temp%\AAAA" で上書きして開きます。これにより、無害なファイルであるように装います。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.988.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年4月19日

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsの検索機能([スタート] → [検索] → [ファイルとフォルダすべて] を選択)などを使用して、この「TROJ_MDROP.SW」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_MDROP.SW」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。

手順 4

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチが適用されるまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元から正式な修正パッチが公開され次第、ダウンロードし適用することをお勧めします。

日本語情報はこちら


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