TROJ_MDROP.EV
Trojan.Mdropper (Symantec); Exploit.MSWord.CVE-2010-3333.b (Kaspersky)
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
- マルウェアタイプ: トロイの木馬型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
このマルウェアは、RTFのスタック・バッファ・オーバーフローの脆弱性(CVE-2010-3333)を利用します。マルウェアは、ソーシャルエンジニアリングの手口を用います。マルウェアは、最近発生した日本の被害についての情報を含む無害なファイルを作成します。これにより、マルウェアは、自身を無害なファイルとして装います。しかし、マルウェアは、既に実行されています。
マルウェアは、脆弱性を利用し、「BKDR_LAPUK.D」を作成および実行します。
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、作成されたファイルを実行します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
- C:\word.doc
作成活動
マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。この脆弱性が利用されると、マルウェアは不正なファイルを作成します。
- Microsoft Security Bulletin MS10-087
マルウェアは、作成されたファイルを実行します。
その他
マルウェアは、脆弱性を利用し、以下のファイルを作成および実行します。
- %User Temp%\WINWORD.EXE - 「BKDR_LAPUK.D」として検出
ただし、自身のコードエラーにより、マルウェアは上記の不正活動を実行することはできません。
上記で作成したDOCファイルは、以下の文書を含みます。
マルウェアは、無害なDOCファイルを開き、自身の実行を隠匿します。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_MDROP.EV」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 4
以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。
- RTFのスタック・バッファ・オーバーフローの脆弱性(英語情報のみ)
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