Trend Micro Security

TROJ_INJECTO.BTR

2013年10月8日
 解析者: Alvin Bacani   

 別名:

VirTool:Win32/DelfInject.gen!BI (Microsoft); Trojan.Win32.Agent.acbak (Kaspersky); Win32/Spy.Banker.AADS (ESET-NOD32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 1,553,408 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年10月7日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\drivers\AcpiPmie.sys - detected as TROJ_BANKER.JWL
  • %System%\drivers\adpchci.sys - detected as TROJ_BANKER.JWV

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Java Update\jusched.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\Java Update

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • iexplore.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Java(TM)Platform SE Auto Updater Safe Mode = ""%Application Data%\Java Update\jusched.exe""

マルウェアは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AcpiPmie
DisplayName = "AcpiPmie"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AcpiPmie
Group = "File System"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AcpiPmie
ErrorControl = "01"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AcpiPmie
ImagePath = "%System%\drivers\AcpiPmie.sys"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AcpiPmie
Start = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AcpiPmie
Type = "01"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\adpchci
DisplayName = "adpchci"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\adpchci
ErrorControl = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\adpchci
ImagePath = %System%\drivers\adpchci.sys

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\adpchci
Type = "01"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\adpchci
Start = "0"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Associations
LowRiskFileTypes = ".exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\WinBlock\
wefdse

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • seras2.{BLOCKED}s.net


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.326.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年10月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\Java Update\jusched.exe
  • %System%\drivers\AcpiPmie.sys
  • %System%\drivers\adpchci.sys

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Java Update

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\WinBlock
    • wefdse
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • AcpiPmie
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • adpchci

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Java(TM)Platform SE Auto Updater Safe Mode = ""%Application Data%\Java Update\jusched.exe""
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Associations
    • LowRiskFileTypes = ".exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_INJECTO.BTR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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