Trend Micro Security

TROJ_FAKEAV.WAJ

2012年10月9日
 解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。 ユーザがソフトウェアの購入に同意すると、マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年6月11日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System Dir%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random}.exe

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Desktop%\Windows XP Restore.lnk
  • %Start Menu%\Programs\Windows XP Restore\Uninstall Windows XP Restore.lnk
  • %Start Menu%\Programs\Windows XP Restore\Windows XP Restore.lnk
  • %System Dir%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random characters}

(註: %Desktop%フォルダは、Windows 98 および MEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\デスクトップ" です。 Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合は "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ" です。. %Start Menu%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu "、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Windows\Start Menu" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu " です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Start Menu%\Programs\Windows XP Restore

(註: %Start Menu%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu "、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Windows\Start Menu" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu " です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random} = %System Dir%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random}.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnOnZoneCrossing = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnonBadCertRecving = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
CertificateRevocation = 0

マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
1601 = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}ant.org/dfrg/dfrg
  • http://{BLOCKED}attention.org/dfrg/dfrg
  • http://{BLOCKED}attention.org/dfrg/dfrgr
  • http://{BLOCKED}attention.org/404.php

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

ユーザがソフトウェアの購入に同意すると、マルウェアは、購入手続きのために以下のWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}ant.org/customers/buy.php


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 08.218.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年6月11日

手順 1

「TROJ_FAKEAV.WAJ」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 2

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random}=%System Dir%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random}.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnOnZoneCrossing=0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnonBadCertRecving=0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • CertificateRevocation=0

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • From: 1601=0
      To: 1601=1

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Start Menu%\Programs\Windows XP Restore

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Desktop%\Windows XP Restore.lnk
%Start Menu%\Programs\Windows XP Restore\Uninstall Windows XP Restore.lnk
%Start Menu%\Programs\Windows XP Restore\Windows XP Restore.lnk
%System Dir%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random characters}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.WAJ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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