Trend Micro Security

TROJ_FAKEAV.GFL

2013年2月8日
 更新者 : Abraham Latimer Camba

 別名:

Rogue:Win32/FakePAV (Microsoft); PAK:PE_Patch, PAK:ASProtect (Kaspersky); Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、偽のセキュリティ製品をインストールします。 マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年3月7日
ペイロード 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Profile%\Application Data\Protector-{3 random characters}.exe - detected by Trend Micro as TROJ_FAKEAV.GFL

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Inspector = "%User Profile%\Application Data\Protector-{3 random characters}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\Main\FeatureControl\
FEATURE_ERROR_PAGE_BYPASS_ZONE_CHECK_FOR_HTTPS_KB954312
iexplore.exe = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Settings
ID = "4"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Settings
GConfig = "{random values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Settings
net = "{yyyy-dd-mm_1}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Settings
UID = "{random string}"

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegedit = "0"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Start Menu%\Programs\Windows Personal Detective.lnk
  • %Desktop%\Windows Personal Detective.lnk
  • %User Profile%\Application Data\Macromedia\Flash Player\macromedia.com\support\flashplayer\sys\#local\settings.sol
  • %Desktop%\Windows Trojans Sleuth.lnk
  • %Start Menu%\Programs\Windows Trojans Sleuth.lnk
  • %User Profile%\Application Data\result.db

ダウンロード活動

マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}l.{BLOCKED}box.com/u/60021057/NPSWF32.z
  • http://{BLOCKED}t.online-secure-pay.info/?0=112&1=4&2=1&3=18&4=i&5=2600&6=5&7=1&8=62900.5512&9=1033&10=-480&11=0000&12={random string}&14=0
  • http://{BLOCKED}ip.info/

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、偽のセキュリティ製品をインストールします。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.820.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年3月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.821.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年3月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.GFL」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

レジストリエディタおよびタスクマネージャ、フォルダオプションの機能を有効にします。

[ 詳細 ]
この手順により、このマルウェアが無効にした他のアプリケーションまたはプログラムの機能も有効になります。

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Inspector = "%User Profile%\Application Data\Protector-{3 random characters}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Settings
    • ID = "4"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Settings
    • GConfig = "{random values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Settings
    • net = "{yyyy-dd-mm_1}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Settings
    • UID = "{random string}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Main\FeatureControl\FEATURE_ERROR_PAGE_BYPASS_ZONE_CHECK_FOR_HTTPS_KB954312
    • iexplore.exe = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\regedit.exe
    • Debugger = "%User Profile%\Application Data\Protector-{3 random characters}.exe reg"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\taskmgr.exe
    • Debugger = "%User Profile%\Application Data\Protector-{3 random characters}.exe task"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\{Application name}
    • Debugger = "svchost.exe"

手順 6

TROJ_FAKEAV.GFL として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

マルウェアのファイルの手動削除::

  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に上記で確認したファイル名を入力してください。
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    5. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの上記の手順 2.)から 4.)を繰り返してください。

  • Windows Vista および 7 の場合:

    1. [スタート]をクリックします。
    2. [プログラムとファイルの検索]に、上記で確認したファイル名を入力します。
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの上記の手順 2.)から 3.)を繰り返してください。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 7

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %User Profile%\Application Data\Macromedia\Flash Player\macromedia.com\support\flashplayer\sys\#local\settings.sol
    • %Desktop%\Windows Trojans Sleuth.lnk
    • %Start Menu%\Programs\Windows Trojans Sleuth.lnk
    • %User Profile%\Application Data\result.db
    • %Start Menu%\Programs\Windows Personal Detective.lnk
    • %Desktop%\Windows Personal Detective.lnk

    手順 8

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FAKEAV.GFL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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