Trend Micro Security

TROJ_FAKEAV.DPW

2013年4月12日
 解析者: Nikko Tamana   
 更新者 : Nikko Tamana

 別名:

Mal/FakeAV-KL (Sophos), Trojan horse FakeAV_r.PX (AVG), W32/FakeAV.SDA!tr (Fortinet), W32/FakeAlert.TW.gen!Eldorado (FProt), Trojan.Win32.FakeAV (Ikarus), Trojan.Win32.FakeAV.ovrs (Kaspersky), Rogue:Win32/Winwebsec (Microsoft), Trojan.FakeAV!gen96 (Norton)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

ユーザがソフトウェアの購入に同意すると、マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。 マルウェアは、特定のウィンドウを表示し、ユーザに偽セキュリティソフトの購入を促します。


  詳細

ファイルサイズ 573,440 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月1日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 画像の表示, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Start Menu%\Programs\System Progressive Protection\System Progressive Protection.lnk - detected as LNK_FAKEAV.SM2
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}.ico
  • %Desktop%\System Progressive Protection.lnk - detected as LNK_FAKEAV.SM2

(註:%Start Menu%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Windows\Start Menu" または "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu" です。. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Start Menu%\Programs\System Progressive Protection
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}

(註:%Start Menu%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Windows\Start Menu" または "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
{random file name} = "%All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}.exe"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ダウンロード活動

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、以下の偽の警告を表示します。

ユーザがソフトウェアの購入に同意すると、マルウェアは、購入手続きのために以下のWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}lingpay.com/p/?&lid=3070017&affid=60815&nid=DC0C021C&group=srs

マルウェアは、以下のウィンドウを表示し、ユーザに偽セキュリティソフトの購入を促します。

マルウェアは、以下のウィンドウを表示し、コンピュータ内のスキャンをしているように装います。

その他

マルウェアが作成する「LNK_FAKEAV.SM2」として検出されるファイルは以下のとおりです。

  • %Start Menu%\Programs\System Progressive Protection\System Progressive Protection.lnk
  • %Desktop%\System Progressive Protection.lnk

マルウェアは以下のファイルも作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}.ico

マルウェアは、以下を除くプロセスを終了します。

  • alg.exe
  • csrss.exe
  • ctfmon.exe
  • explorer.exe
  • iexplore.exe
  • lsass.exe
  • services.exe
  • smss.exe
  • svchost.exe
  • winlogon.exe

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザに自身のインストールの成功を知らせます。

  • http://<省略>.<省略>.225.41/api/stats/install/?ts=87fe138e

マルウェアは、以下のURLにアクセスし、感染ユーザが偽セキュリティソフトの有効を選択する場合にアクセスするURLを取得します。

  • http://<省略>.<省略>.225.41/api/urls/?ts=87fe138e

マルウェアは、偽セキュリティソフトの有効化のために以下のURLにアクセスする可能性があります。

  • http://<省略>illing.com/p/?
  • http://<省略>rketpay.com/p/?
  • http://<省略>tepors.com/p/?
  • http://<省略>illing.com/p/?
  • http://<省略>lingpay.com/p/?
  • http://<省略>ybilling.com/p/?
  • http://<省略>gshoper.com/p/?
  • http://<省略>utbiz.com/p/?
  • http://<省略>gpayer.com/p/?
  • http://<省略>gshopes.com/p/?
  • http://<省略>payment.com/p/?
  • http://<省略>rchant.com/p/?
  • http://<省略>s.<省略>support.info/?

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.850.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年4月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.851.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年4月12日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_FAKEAV.DPW」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.DPW」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • {random file name} = "%All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}.exe"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}\{random file name}.ico

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Start Menu%\Programs\System Progressive Protection
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name}

手順 8

TROJ_FAKEAV.DPW として検出されたファイルを検索し削除します。

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

特定のファイルが起動した際、マルウェアの自動起動実行の停止:

  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に上記で確認したファイル名を入力してください。
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、Enter を押します。
    4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。

  • Windows Vista および 7 の場合:

    1. [スタート]をクリックします。
    2. [プログラムとファイルの検索]に、上記で確認したファイル名を入力し、Enter を押します。
    3. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 9

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FAKEAV.DPW」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 10

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.DPW」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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