Trend Micro Security

TROJ_FAKEAV.ACE

2012年10月8日
 解析者: jasperma   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。


  詳細

ファイルサイズ 337,408 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年2月24日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ウインドウの表示, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\{random name}\{random name}.exe

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\{random name}

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random} = %User Temp%\{random name}\{random name}.exe

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\PhishingFilter
EnabledV8 = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\PhishingFilter
Enabled = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Download
RunInvalidSignatures = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
ProxyServer = http=127.0.0.1:33440

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
ProxyOverride =

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Associations
LowRiskFileTypes = .exe

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Attachments
SaveZoneInformation = 1

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\mdnkso81qq2

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Download
CheckExeSignatures = no

(註:変更前の上記レジストリ値は、「yes」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Hardware Profiles\0001\Software\
Microsoft\windows\CurrentVersion\
Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Hardware Profiles\Current\Software\
Microsoft\windows\CurrentVersion\
Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.857.00
VSAPI パターンリリース日: 2011年2月24日
VSAPI パターンリリース日: 2/24/2011 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.ACE」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Download
    • RunInvalidSignatures = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • ProxyServer=http={BLOCKED}.{BLOCKED}.0.1:33440
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • ProxyOverride="<local>"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random} = %User Temp%\{random name}\{random name}.exe

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • mdnkso81qq2
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer
    • PhishingFilter
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies
    • Associations
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies
    • Attachments

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Download
    • From: CheckExeSignatures = noTo: CheckExeSignatures = yes
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Hardware Profiles\0001\Software\Microsoft\windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEM\CurrentControlSet\Hardware Profiles\Current\Software\Microsoft\windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 1

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random name}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FAKEAV.ACE」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください