Trend Micro Security

TROJ_DROPPER.WTH

2010年11月18日
 解析者: Roland Marco Dela Paz   
 更新者 : Christopher Daniel So

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、「TROJ_AGENT.JAAK」として検出されるファイルを作成します。

マルウェアは、無害なファイル(拡張子DOC)を作成します。マルウェアは、このファイルが開かれると、Microsoft Word のインスタンスを実行します。マルウェアは、その後、無害なファイル(拡張子DOC)としてファイルを読み込みます。

マルウェアは、特定のアプリケーションのアイコンを用いて、検出および削除を避けます。 マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、作成したファイルを実行します。


  詳細

ファイルサイズ 77,980 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 なし
発見日 2010年11月5日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • http://www.{BLOCKED}trickre.com/issues/G20IssuesPaper.zip

インストール

マルウェアは、以下のアプリケーションのファイルアイコンを使用します。

  • Microsoft Word document

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

マルウェアは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdobeUpdate = "%User Temp%\Wininet.exe"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {malware path}\Korean G20 Development Issue Paper.doc - non-malicious file

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\Wininet.exe - detected as TROJ_AGENT.JAAK

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

その他

マルウェアは、以下のファイルを開きます。

  • {malware path}\Korean G20 Development Issue Paper.doc

マルウェアは、上記のファイルが開かれると、Microsoft Wordのインスタンスを実行します。マルウェアは、その後、無害なファイル(拡張子DOC)としてファイルを読み込みます。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.596.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年11月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.597.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年11月5日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_DROPPER.WTH」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AdobeUpdate=%User Temp%\Wininet.exe

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {malware path}\Korean G20 Development Issue Paper.doc

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_DROPPER.WTH」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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