Trend Micro Security

TROJ_DROPPER.MNK

2012年10月9日
 解析者: Jed Valderama   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、正規のアプリケーションとよく似たサービスを追加することで、正規サービスとして装います。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 535,840 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2012年8月18日

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_MDROPR.MNK

インストール

マルウェアは、正規のアプリケーションとよく似た以下のサービスを追加することで、正規サービスとして装います。

  • Service Name="AppMgmt"

自動実行方法

マルウェアは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\AppMgmt
DisplayName = "Application Management"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\AppMgmt
ImagePath = "%System%\svchost.exe -k netsvcs"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_APPMGMT\
0000\Control

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

    マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
    Intenet Explorer\AppMgmt\Parameters
    ServiceDLL = "%Program Files%\Common Files\ODBC\AppMgmt.dll"

    (註:変更前の上記レジストリ値は、「"%SystemRoot%\System32\appmgmts.dll"」となります。)

    作成活動

    マルウェアは、以下のファイルを作成します。

    • %Program Files%\Common Files\DBEngin.EXE - copy of legitimate file Rundll32.exe
    • %Program Files%\Common Files\wuauctl.exe - copy of legitimate file Rundll32.exe
    • %Program Files%\Common Files\ODBC\AppMgmt.dll - detected as TSPY_KAZAF.A
    • %Program Files%\Common Files\ODBC\BITS.dll - detected as TSPY_KAZAF.A
    • %Program Files%\Common Files\ODBC\appmgmt.def
    • %Program Files%\Common Files\ODBC\bits.def

    (註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

    その他

    マルウェアは、実行後、自身を削除します。


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.200
    初回 VSAPI パターンバージョン 9.330.09
    初回 VSAPI パターンリリース日 2012年8月18日

    手順 1

    Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 2

    このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_DROPPER.MNK」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

    手順 3

    「TROJ_DROPPER.MNK」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

    手順 4

    「TROJ_DROPPER.MNK」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

      • TSPY_KAZAF.A

    手順 5

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\AppMgmt
      • DisplayName = "Application Management"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\AppMgmt
      • ImagePath = "%System%\svchost.exe -k netsvcs"

    手順 6

    このレジストリキーを削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root\LEGACY_APPMGMT\0000
      • Control

    手順 7

    変更されたレジストリ値を修正します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Intenet Explorer\AppMgmt\Parameters
      • From: ServiceDLL = "%Program Files%\Common Files\ODBC\AppMgmt.dll"
        To: ServiceDLL = "%System%\appmgmts.dll"

    手順 8

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %Program Files%\Common Files\DBEngin.EXE
    • %Program Files%\Common Files\wuauctl.exe

    手順 9

    以下のフォルダを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %Program Files%\Common Files\ODBC

    手順 10

    以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

    • %Windows%\msacm32.drv

    手順 11

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_DROPPER.MNK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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