Trend Micro Security

TROJ_DLOADR.BUTH

2013年1月22日
 解析者: Nikko Tamana   

 別名:

Mal/Zbot-KK (Sophos), W32/Jorik_Duhsad.BNS!tr (Fortinet), Rogue:Win32/FakeDef (Microsoft), a variant of Win32/Kryptik.ASHC trojan (NOD32), Trojan-PWS.Win32.Zbot.aql (v) (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 51,192 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年1月17日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, システム情報の収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • {All Users' Profile}\Application Data\pcdfdata\{malware file name}.exe
  • %ProgramData%\pcdfdata\{malware file name}.exe - for Windows Vista and 7 only

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • iexplore.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • {All Users' Profile}\Application Data\pcdfdata
  • %ProgramData%\pcdfdata - for Windows Vista and 7 only

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}ipadinitiating.org/content/scc

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • {All User's Profile}\Application Data\pcdfdata\vl.bin - encrypted FAKEAV file. The decrypted file is detected as TROJ_FAKEAV.BUTH
  • %ProgramData%\pcdfdata\vl.bin (Windows Vista and 7 only) - encrypted FAKEAV file. The decrypted file is detected as TROJ_FAKEAV.BUTH

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアが作成する自身のコピーは、以下のとおりです。

  • <All Users' Profile>\Application Data\pcdfdata\<マルウェアのファイル名>.exe
  • %ProgramData%\pcdfdata\<マルウェアのファイル名>.exe - Windows Vista および 7 のみ

マルウェアが作成するフォルダは、以下のとおりです。

  • <All Users' Profile>\Application Data\pcdfdata
  • %ProgramData%\pcdfdata - Windows Vista および 7 のみ

マルウェアがダウンロードするファイルは、以下のとおりです。

  • <All User's Profile>\Application Data\pcdfdata\vl.bin - 偽セキュリティソフト型マルウェア「FAKEAV」の暗号化されたファイル。復号されたファイルは「TROJ_FAKEAV.BUTH」として検出。
  • %ProgramData%\pcdfdata\vl.bin (Windows Vista および 7のみ) - 偽セキュリティソフト型マルウェア「FAKEAV」の暗号化されたファイル。復号されたファイルは「TROJ_FAKEAV.BUTH」として検出。

マルウェアは、暗号化された「FAKEAV」をダウンロードおよび実行します。

マルウェアは、レジストリ"HKEY_LOCAL_MACHINE\Software"または"HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft"に、以下のセキュリティ関連のアプリケーションおよび存在するレジストリ値の数を問い合わせます。

  • Avira
  • ESET
  • Kaspersky Lab
  • Microsoft Antimalware

マルウェアは、以下のURLにアクセスすることによりダウンロードのリンク先が有効かを確認します。

  • http://<省略>ipadinitiating.org/api/test
マルウェアは、オペレーティングシステム(OS)のバージョンおよび感染コンピュータにインストールされたセキュリティ関連のアプリケーションの数を以下のURLに送信します。
  • http://<省略>ipadinitiating.org/api/ping?stage=<数字>&uid=<値>&id=<数字>&subid=<数字>&os=<数字>&avf=<確認されたセキュリティ関連のレジストリ値の数>

マルウェアは、以下のURLにアクセスし、不正リモートユーザにダウンロードの成功を知らせます。

  • http://<省略>ipadinitiating.org/api/ping?stage=<数字>&uid=<ランダムな値>

マルウェアは、以下のURLにアクセスし、ダウンロードされたファイルの最初の実行の状態を不正リモートユーザに知らせます。

  • http://<省略>ipadinitiating.org/load/?uid=<ランダムな値>

マルウェアは、以下のURLにアクセスし、ダウンロードされたファイルのインストールの成功を不正リモートユーザに知らせます。

  • http://<省略>ipadinitiating.org/postload2/?uid=<ランダムな値>

マルウェアは、以下のURLにアクセスし、「FAKEAV」によって利用されるウイルスの情報のリストを更新します。

  • http://<省略>ipadinitiating.org/html/viruslist/?uid=<ランダムな値>

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.662.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年1月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.663.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年1月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_DLOADR.BUTH」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

  • TROJ_FAKEAV.BUTH

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_DLOADR.BUTH」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {All Users' Profile}\Application Data\pcdfdata
  • %ProgramData%\pcdfdata

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_DLOADR.BUTH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください

関連マルウェア