Trend Micro Security

TROJ_DLOADR.AUSULP

2018年6月19日
 解析者: John Anthony Banes   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 175,104 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年6月12日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

(Only present if Windows Major version is below 6)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
dl = {malware path and filename}

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {malware path}\config.ini - configuration file

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://dev.{BLOCKED}k.com.cn/dl/GetUpDateInfo.php?Uid={value}&Mid={value}&AppVer={malware version}&SysVer={os version}&Is64={value}&InstTime={value}&DefBrowser={value}&Sd={value}&Sign={value}
  • http://dev.{BLOCKED}k.com.cn/dl/stat.php?Uid={value}&Mid={value}&AppVer={malware version}&SysVer={OS Version}&Is64={value}&InstTime={value}&DefBrowser={value}&Sd={value}&Sign={value}
  • http://dev.{BLOCKED}k.com.cn/dl/SoftList.php?IsFirst={value}&Uid={value}&Mid={value}&AppVer={malware version}&SysVer={OS Version}&Is64={value}&InstTime={value}&DefBrowser={value}&Sd={value}&Sign={value}
  • http://dev.{BLOCKED}k.com.cn/dl/StatisticsPopularize.php?Id={value}&Success={value}

<補足>
作成活動

マルウェアは、以下の環境設定ファイルを作成します。

  • {マルウェアのパス}\config.ini

マルウェアは以下を実行します。

  • 上述のWebサイトにアクセスして、環境設定ファイルを更新します。環境設定ファイルには、ファイルをダウンロードするURLと、ダウンロードしたファイルに使用するファイル名が含まれています。
  • 以下のWebサイトにアクセスして自身を更新します。
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.com.cn/dl/DownLoad/dl.exe

    マルウェアは、以下の情報を収集して、自身のサーバへ報告します。

    • マルウェアのバージョン
    • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
    • システムタイプ(32ビットか64ビットか)
    • デフォルトブラウザ

    マルウェアは、以下のスケジュールされたタスクを追加します。

    • (Windowsメジャーバージョンが6以上の場合のみ)
      タスク名:dl
      場所:Task Scheduler Library\Microsoft\Windows\Task Manager
      スケジュール:任意のユーザのログオン時
      実行するタスク:{マルウェアのパスとファイル名}


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.850
    初回 VSAPI パターンバージョン 14.310.03
    初回 VSAPI パターンリリース日 2018年6月12日
    VSAPI OPR パターンバージョン 14.311.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2018年6月13日

    手順 1

    Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 2

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 3

    「TROJ_DLOADR.AUSULP」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

    [ 詳細 ]

    • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
    • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
      セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
    • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

    手順 4

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

     
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
      • dl = {malware path and filename}

    手順 6

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • {malware path}\config.ini
  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
      • {malware path}\config.ini
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
      • {malware path}\config.ini
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 7

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_DLOADR.AUSULP」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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