Trend Micro Security

TROJ_CRYPWALL.JKA

2015年7月16日
 解析者: John Karlo Agon   

 別名:

Trojan.Cryptodefense (Symantec), Ransom:Win32/Crowti.A (Microsoft), TR/Crypt.ZPACK.11520 (Avira), Inject2.CLSW (AVG)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 229,376 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年7月13日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\{Random 8 Characters}\{Random 8 Characters}.exe
  • %Application Data%\{Random 8 Characters}.exe
  • %User Startup%\{Random 8 Characters}.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.HTML
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.PNG
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.TXT
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.URL

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.HTML
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.PNG
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.TXT
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.URL

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\{Random 8 Characters}

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{First 7 Characters of {Random 8 Characters}} = "%System Root%\{Random 8 Characters}\{Random 8 Characters}.exe"

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce - (Windows Vista or higher)
{Last 7 Characters of {Random 8 Characters}} = "%System Root%\{Random 8 Characters}\{Random 8 Characters}.exe"

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Random 8 Characters} = "%Application Data%\{Random 8 Characters}.exe"

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce - (Windows Vista or higher)
{Random 8 Characters} = "%Application Data%\{Random 8 Characters}.exe"

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<スタートアップ>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\{Random 8 Characters}.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKCU\Software\{Random 32 Characters}

HKCU\Software\{Random 32 Characters}\
{Random 16 Characters}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKCU\Software\{Random 32 Characters}
{random 2 characters} = "{hex value}"

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}og.co.za/aa.php
  • http://{BLOCKED}o.com/wp-content/plugins/woocommerce-one-click/vendor/stripe/stripe-php/lib/Error/ee.php
  • http://{BLOCKED}hsolutions.com/wp-includes/js/tinymce/themes/advanced/skins/o2k7/img/dd.php
  • http://{BLOCKED}g.pamieciprzyszlosc.pl/wp-includes/js/tinymce/plugins/cc.php
  • http://{BLOCKED}as.net/wp-content/plugins/bb.php
  • http://{BLOCKED}estorationpros.com/wp-content/plugins/ee.php
  • www.{BLOCKED}anty.com/wp-content/themes/dd.php
  • http://{BLOCKED}viciossas.net/wp-includes/cc.php
  • http://{BLOCKED}e.8z.com/wp-content/uploads/updatedmaps/Arvada/Old%20Arvada.bb.php
  • http://{BLOCKED}form.com.sg/staging/wp-includes/aa.php
  • http://{BLOCKED}-healthcare-management-for-leaders.com/bemerkenswert/wp-content/ee.php
  • http://{BLOCKED}uadalajara.org/wp-content/plugins/dd.php
  • http://{BLOCKED}rsscandal.com/wp-content/themes/cc.php
  • http://{BLOCKED}a-biografikwn.com/wp-content/plugins/bb.php
  • http://{BLOCKED}nmasonry.com/wp-includes/aa.php
  • http://{BLOCKED}lesschoolcentral.org/dir/wp-content/ee.php
  • http://{BLOCKED}redservices.org.uk/wp-content/plugins/dd.php
  • http://{BLOCKED}uresandtrips.com/wp-content/plugins/cc.php
  • http://{BLOCKED}ial.trapponline.com/wp-content/plugins/bb.php
  • http://{BLOCKED}xp.com/starcraft2guides/wp-content/plugins/aa.php
  • http://{BLOCKED}ion.co.uk/wp-content/uploads/2015/03/update-a9afa977161aa75fe3a7b760b1051876/tmp/ee.php
  • http://{BLOCKED}-central.de/piwik/core/Tracker/Db/Pdo/dd.php
  • http://{BLOCKED}illiams.com.au/wp-content/cc.php
  • http://{BLOCKED}4.com/news3/wp-includes/bb.php
  • http://{BLOCKED}smilesofhamden.com/wp-content/aa.php
  • http://{BLOCKED}girlphotography.com/wp-includes/ee.php
  • http://{BLOCKED}u.co.uk/wp-includes/dd.php
  • http://{BLOCKED}ic.co.za/cc.php
  • http://{BLOCKED}lhealthinternational.com/sgsbeautify.com/wp-content/bb.php
  • http://{BLOCKED}atone.com/wp-content/plugins/aa.php
  • http://{BLOCKED}immer.nl/wp-content/themes/dd.php
  • http://{BLOCKED}potolkov12.ru/wp-content/plugins/cc.php
  • http://{BLOCKED}nc.com/wp-content/plugins/bb.php
  • http://{BLOCKED}-jones.co.nz/wp-includes/js/tinymce/plugins/aa.php

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、感染コンピュータ内のファイルを暗号化する機能を備えています。

マルウェアは、"HELP_DECRYPT.HTML"や"HELP_DECRYPT.PNG"、"HELP_DECRYPT.TXT"、"HELP_DECRYPT.URL"を暗号化されたファイルが存在するフォルダに作成します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.790.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年7月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.791.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年7月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {Random 32 Characters}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {First 7 Characters of {Random 8 Characters}} = "%System Root%\{Random 8 Characters}\{Random 8 Characters}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Random 8 Characters} = "%Application Data%\{Random 8 Characters}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce - (Windows Vista or higher)
    • {Last 7 Characters of {Random 8 Characters}} = "%System Root%\{Random 8 Characters}\{Random 8 Characters}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce - (Windows Vista or higher)
    • {Random 8 Characters} = "%Application Data%\{Random 8 Characters}.exe"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.HTML
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.PNG
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.TXT
  • %User Startup%\HELP_DECRYPT.URL
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.HTML
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.PNG
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.TXT
  • %Desktop%\HELP_DECRYPT.URL
  • [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  • 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)
  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
      • %User Startup%\HELP_DECRYPT.HTML
      • %User Startup%\HELP_DECRYPT.PNG
      • %User Startup%\HELP_DECRYPT.TXT
      • %User Startup%\HELP_DECRYPT.URL
      • %Desktop%\HELP_DECRYPT.HTML
      • %Desktop%\HELP_DECRYPT.PNG
      • %Desktop%\HELP_DECRYPT.TXT
      • %Desktop%\HELP_DECRYPT.URL
  • ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 7

    以下のフォルダを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %System Root%\{Random 8 Characters}

    手順 8

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CRYPWALL.JKA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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